私の名前はジロギン。
昨日の夜のこと。
翌日は勤労感謝の日ということで、会社の同僚たちと飲もうと居酒屋を探していた。
感謝されるほど勤労していないが、せっかくもらった休日ならば有効活用させてもらおうじゃあないか。
新宿は歌舞伎町近辺で居酒屋を探していたのだが、休日前夜の歌舞伎町は居酒屋のキャッチが多い。歩くたびに声をかけられ、いろんな提案をさせれ、非常に面倒だった。
足を止めればキャッチ。キャッチ地獄の中、私たちは逃げていたが、結局1人のお兄さんに捕まってしまった。
だいたい、休日の夜にキャッチを使ってでもお客さんを入れなければならないお店には何か問題がある・・・みたいな偏見を私は抱えているため、基本キャッチは断っているのだが、そうやすやす引き下がるキャッチの人ならキャッチなんて仕事はやっていないだろう。
立ちながらキャッチのお兄さんの話を聞いていると、どこからともなくリコーダーの音が聞こえてきた。新宿の歌舞伎町でリコーダーの音なんて聞こえてくるはずがない。
そのリコーダーを吹いていたのは、
リコーダーの妖精けんけん さん
という方だった!
私は知らなかったのだが、ツイッターなどで有名な方らしい。
関ジャニ∞の村上信五さんとマツコデラックスさんがやっている「月曜から夜更かしし」などでも取り上げられた方のようだ。写真は撮れなかったが、動画がYouTubeにアップされていた。
埼玉県内や東京都内に出没する謎のリコーダー奏者らしい。
2011年頃には彼の存在が確認されていたということで、少なくとも5年くらいはこんな活動をしているようだ。
この動画より実物は太っていたが、「罰ゲームで日銭を稼いでいる」みたいなことは確かに言っていた!リコーダーも吹いていたし、間違いなく本人だった。
動画ではリコーダーの演奏とモノマネを披露していたが、私たちは突如としてけんけんさんに性格診断をされた!
リコーダーの妖精けんけんさんは顔を見ただけで性格を当てることができるそうで、目があっただけで即性格診断に入られた。私はこんな感じに診断された。
「あれでしょ?意外と一度決めたら頑固でなかなか考え方とか方針変えられないけど、ちょっとしたことでコロッと変えちゃうタイプでしょ?」
確かに私は変なところで頑固なタイプで、ずっと何かにこだわったと思ったら、ある日突然別のことをしだすことのある、自分勝手な性格と子供の頃から言われてきた。当たっている・・・何なんだリコーダーの妖精けんけん・・・
だがこれくらいなら偶然当たることもあるだろう。これだけで認めるほど私も甘ちゃんではない。
さらにけんけんさんは続けた。
「あれでしょ?他人にツンっていう態度で接せられると超ムカつくけど、ちょっとデレられただけで許しちゃうタイプでしょ?」
・・・何ぃぃぃぃ!!?
当たっているだとぉぉぉ!!?
確かに私は、他人に冷たい態度を取られたり食ってかかられたりすると、なんとか相手をぶっ潰してやろうとハラワタ煮えくりかえる思いがするが、少し優しくされたり、悲しそうな顔をされたりするとすぐに許すどころか、好きになってしまう、そんな人間だ!!
何者だ!?リコーダーの妖精けんけん!!?まさか・・・
新手のスタンド使いかー!!?
と尋ねたかったが、すぐにどこかに消えていってしまった。
けんけんさんとは顔見知りでもなんでもない。後々調べてこういう人がいるのだと私自身知ったので、けんけんさんも私のことなど知らない。
しかも性格を言い当てたのは私だけでなく、他にいた同僚2名の性格も当てて見せた。
特技なんだろうか・・・それともスタンド能力なのだろうか・・・?
ここまで性格を当てられたのは初めてだ。いつもポーカーフェイスで何考えているかわからないと一蹴されてしまう私の性格をここまで当ててくるとは・・・占い師でもやったほうがいいのではないか?
私も当ブログで夢占いのことを書いている、自称「占い師の端くれ」だ。
まさか、占い師が占われちまうとは・・・ミイラ取りがミイラになったような、そんな感じだ。
リコーダーの妖精けんけんさんは流浪の男のようで、また会えるかどうかはわからない。新宿にいれば確実にいるというわけでもないようだから。
しかしもし今度会った時は、その性格診断のコツを聞いてみたい。教えてくれなそうだが。どうやっているのか。一朝一夕で身につけられる能力ではないだろうから、何かしらの訓練を積んでいるに違いない。私もできるようになりたい。飲み会でめちゃくちゃ盛り上がるじゃあないか。
ああそうだ・・・彼はこういうパフォーマンスで日銭を稼いでいるんだった。でも昨夜はチップ的なものを渡せずに別れてしまったなぁ。まぁいいや、お金に困っているのはお互い様なのだ。ご飯にめんつゆをかけて夕食としているサラリーマンはお金に余裕なんてないのだ。ごめんね。今度会ったら払うよ。