サッカー日本代表の本田圭佑(30)=ACミラン=の大叔父(祖父の弟)で、1964年東京五輪に日本初のカヌー選手として出場した本田大三郎氏(81)は、幼い頃からアスリートとしての心得を伝授してきた“兄の孫”に対して容赦なし。
圭佑は所属クラブのイタリア1部のACミランでベンチを温めている。20日のインテル・ミラノとの「ミラノ・ダービー」でも出場機会がなかった。日本代表では15日のW杯最終予選・サウジアラビア戦(埼玉)で先発落ち。窮地に立っているが、大三郎氏は「オレが監督なら使わない」とバッサリだ。
「なりふり構わぬプレーが不足しているよ。圭佑たちは骨抜きになっちまった。調子に乗りすぎている。こんなんでW杯で優勝する気でいるのか」と嘆くことしきり。
“骨抜き”になったのは、ファンの責任でもあるという。
「ミーハーたちがサインをもらって、試合を見に行って楽しかったと騒いでるだけ。圭佑がお粗末なプレーを見せたら、『なんで走らない』と言わなきゃダメだ」
国民全体で日本代表を叱咤していくべきだと強調する。
■本田大三郎(ほんだ・だいざぶろう) 1935年2月12日、熊本県生まれ。日体大中退後、自衛隊に入隊。ハンドボールで1964年東京五輪出場する予定だったが急きょ正式種目から外れ、代わって採用されたカヌーに転向。3年間の練習で「1000メートル カナディアンペア」に出場するも予選敗退。72年ミュンヘン五輪にはコーチとして同行した。その後、横浜市消防局に転職し体育訓練担当課長として消防職員の体力向上に貢献。定年退職後、神奈川県の「マホロバ・ホンダカヌースクール」代表。現在は馬堀海岸公園水泳プールで指導中。