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とある魔術とオリ主と禁書目録 作者:とある魔術のステイルさん
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2話 ヴェルディアナと三種の手下

2話

「おい、先程送ったアメデオ=ルタントはどうした?幻想殺しを倒したか?」
赤い布に全身を覆われた女(ヴェルディアナ=ウィルネル)は聞く

「いえ、行く途中にルーンの魔術師と遭遇し敗れましたぜぃ」
黒い衣を纏った老いた男は報告する。

「だから奴ら等に任せず、私に命じれば確実だと思いませんかね?」
男は続けて言う。

「バジーリオ=ディルナス…そんなに自信があるのか?」
ヴェルディアナは薄ら笑いをする

「私の術式をお忘れですかね?」

「記憶の術式。科学の方ではメンタルアウトと言うらしいぞ?」
ヴェルディアナは科学を知っている。

「まぁそうですねぇ」

「それがどうした?奴には身体的術式は効かないぞ?」
ヴェルディアナは呆れた声で言う

「いえ、奴には効かないのは承知、周りの奴を操れば良いのですよ…特にlevel5の御坂…なんじゃったっけ?まぁなんでもいい…そいつと幻想殺しは関係が深いと見た、そこであの女を操る…幻想殺しにはあの女を殺せないでしょう…けけけ…」

「醜い術式ね」
見下したような顔で言う

「結果が大事ですぜぇ、仮定などいらないのですよ…ケケヶ…ではその三種の手下がやられ次第私を呼んでくだせぇな………」
轟音とともに床に穴が空きバジーリオは消える…

「ふっ、貴様の力では勝てないのは百の承知…だから選ばんのだよ…全く、ばかな老いぼれね…」

ヴェルディアナは杖で床を叩く…

「お呼びでしょうか?ヴェルディアナ様」

「ガイウス=アルノトリオ、メルキオッケ=マッシモ…お前達に任せよう。2人の力を合わせれば倒せるはずだ」

三種の手下の2人にヴェルディアナは引き続き任せることにした。

「おまかせください、必ず我々で仕留めます。」

2人の男は風のように消えていく…

「ふっ…この2人なら行ける、例えルーンの魔術師が現れても造作無く倒せるだろう。」
ヴェルディアナは にやっと笑う…

ヴェルディアナの側にいる黒スーツの男は1つ聞く

「貴方様はなぜ幻想殺しを狙うのです?」

「私は幻想殺しなどに興味はない。邪魔なだけだ、奴がこの世に存在するだけで学園都市を潰すのを妨げる…それだけよ」

黒スーツの男はお辞儀をし、その場を去っていく…

「そう…学園都市は必ず潰す……」







昼食後…

「とうま〜!!スフィンクスにノミがいっぱいついてるんだよ!?」

インデックスがスフィンクスを抱きながらいう。
ちなみにスフィンクスとは道端で拾った三毛猫だ

「またかよ!?」
上条は棚の引き出しを開け、ノミ退治スプレーを探す。

しかし見当たらなかった。

「買ってくるしかないな…」

「大丈夫なんだよ!このセージの葉でこのノミを………あ!」
インデックスが懐から取り出したセージの葉を上条は取り上げる

「前も言っただろ!火事になったらどうするんだ、今から買ってくるから大人しく座ってろよ!」

「俺も外出する」
不楼は服を着替える

「どっか行くのか?」

「あぁ、そこら辺を散歩だ。1日中家の中にいられんからな」

「そか、じゃあ、インデックス大人しく留守番してろよー」

2人は家を出ていく

「あの不楼って人、魔術師じゃないかも?」
インデックスはスフィンクスに聞く






「幻想殺しが出てきましたよメルキオッケ」
ガイウスはメルキオッケに言う

「幻想殺しともう一人いるようだが、そちらも魔術師かもしれん…お、今別れたぞ。どうする?ガイウス」

メルキオッケはガイウスに提案を求める

「では私がもう1人の方を一瞬で片付け、すぐにそちらに参戦しよう。」
ガイウスが提案する

「分かった。まぁ私1人でも幻想殺しごとき十分倒せるがな…」

ガイウス達は二手に別れる





不楼が歩いていると不自然なことに気づく…

(ここは大通りだぞ?なぜ車、人すらも歩いていないんだ?……この前のステイルとかいう奴の仕業か?)
不楼はそう疑うが…

(いや、違う!この前の感覚とは全く異なっている!)

スタッ…スタッ…
後ろから誰かの足音が聞こえる

「こんにちは。いい天気ですね。ところで貴方は幻想殺しの味方ですよね?」
男は問いかける

「お前の仕業か?」
不楼は聞く

「お前ではありません。私の名前はガイウス=アルノトリオです。
一瞬で片付けさせて頂くので覚えないで結構です。」
ガイウスは街路樹の中の1本の木に手を触れる

(やはりこいつも魔術師なのか!?)

ガイウスの触れている木にガイウスの手がめり込む…

轟音とともにアスファルトが砕け隙間から木の根っこが突き出てくる

不楼は反射的に避けることが出来た
(今のは…奇跡…)

「ふふふ、今のは奇跡といったところでしょうか、次は外しませんよ?」
ガイウスは笑う。

根っこは束になり不楼に襲いかかる

「今は自分の力に頼るしかねぇ!」

(奴は植物を操っている…つまり火だな…
頼む、俺に力を貸してくれ!)

不楼の手に魔法陣が形成され、炎の鞭のようなものが吹き出てくる
(よし、いける)

「なに?」
ガイウスは少し身を引く

炎の鞭は根っこの束に巻き付き、業火の如く焼き払う…

「どうだ、勝敗は決まったようだな」
不楼は額の汗を拭う

「どうだ。っと言われましても…ね」
ガイウスは薄ら笑う

「plantiti333!!死ねぇ!この虫けらがァ!」

ガイウスの顔が歪む。根っこが次々と飛び出てくる。

「何度やっても同じだ!」
不楼は炎の鞭で根っこを掴む。次々と根は燃え砕け炭へと変わる…

「ふふふ、なかなかですねぇ」
ガイウスはにやっと笑う。

「その通り…貴方はすぐに殺さなければならない。幻想殺しをあいつ一人に任せてられない。だから貴方は道路…いや土のシミにでもなってもらおう」

周りの木から鋭いナイフのような葉が飛んでくる

「効かねぇんだよ!」
不楼の周りを円を描くように炎がシールドへと変わる

葉は不楼に届かず炎に焼かれていく

「やりますねぇ…しかしねぇ〜」

根っこが不楼に襲いかかるが届く前に燃えて消えてしまう。

「いい加減に諦め…ぐっ!?」
不楼の腹部に激痛が走る。

腹には鋭く砕き尖ったアスファルトが刺さっている。

炎の熱も混じり焼けるような痛みだ。

「な…に…」

「あなたの力は脅威的です。炎を司る術式とでも言ったところでしょうか?
でも、私は植物を武器として闘うだけではありません。
木属性は火属性に弱いと言う。
しかし現実では私は火属性の魔術師には負けたことがありません。
そう、私は最強、貴方はザコです」

根っこは地面のアスファルトを砕きつまみ上げる…

「終わりです。どうやらあなたの術式の熱度ではアスファルトは溶かせないようですね。私の勝ちです」

根っこはもの凄い勢いで尖ったアスファルトを投げる

(2度目は効かない!)
不楼はそう考える。

不楼の周りに再び炎のシールドを展開する

アスファルトは炎を突き抜けていく…

「この感触!炎を突き破った音!勝った、私の勝ちです。」
ガイウスは笑う。炎の塊はその場に止まっている

「さて、随分と時間を掛けてしまいましたが幻想殺しを殺しに行きますか。」

グサッ…グサグサグサッ!………
ガイウスの背中に無数の炎の槍が刺さる

「うぎゃぁあぎゃぎゃぎゃぁあ!」
ガイウスは倒れ槍を抜こうとする

「馬鹿かお前、炎を掴めるわけねぇだろ。それに…俺の力は炎だけじゃないぜ?」

アスファルトが複数の棒の様な形に変形しガイウスの足に突き刺さる

「お、お前…何者だぁあ!」
ガイウスにさっきまでの余裕はもうない…恐怖に屈している…

「俺は不楼 洸。覚えなくていい…」

不楼は上条に電話する
「不楼だが、そちらは大丈夫か?」

「そちらってことは…お前も襲われたのか…!?」
上条は息を切らしながら言う。

「俺は大丈夫だ、少し怪我をしたがな。敵は今拘束している。」

「そか…すまない、関係の無いお前を巻き込んで…」
上条は申し訳なさそうに言う

「関係の無いことなんてねーよ、お互い様だ。お前が無事で何よりだ」
不楼は息をつく、上条もどうやら無事に襲撃者を倒せたようだ…

「不楼…先に量に戻っててくれ!」

「そうするつもりだが、何か用事があるのか?」

「今天草式のメンバーを呼んでいる。インデックスには適当に言っといてくれ!頼む」

「わかったよ。気を付けろよ」
電話を切り不楼は寮へ向かおうとする

「とどめは刺さないのかい?」
赤髪に目の下にバーコードが入っている背の高い男は言う。

「ステイルか……別に俺にはそのような事をする意味が無い。そちらに任せる」
不楼は歩いていく…

「そうかい。」
ステイルは気絶しているガイウスを見る

「ん?このアスファルト……本当に魔術によるものなのか?」

ガイウスの脚に刺さった棒状のアスファルトを見つめる……
「奴は本当に魔術師か?」





「とうまー!遅いんだよ!お腹減ったかも!ってあれ?洸?とうまは?」

「あいつは買い物してたら担任に呼び止められ補習を受けている。少し遅くなると言ってたぞ。」

「小萌なら少し前に沢山の紙の束にを持ってきたんだよ?」

(この反応的に上条の担任は小萌という奴か…ちっ、タイミングの悪い…)

「安心しろ、すぐ帰ってくる。」

ガチャッ。ドアの開く音がする

「ほらな」
不楼は軽く笑う

「とうまぁあ!!」

「い、インデックスさん!?ちょっ!!」

ガブリッ!!

ぎゃあああぁぁああ!!







ーーサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂ーー

「なに?ガイウス達がやられただと?」
ヴェルディアナは少し機嫌が悪い

「はい…幻想殺しにメルキオッケを撃破されました。」
黒いスーツの男は報告する。

「その言い方…ガイウスは他の奴にやられたのか?」

「はい…ガイウス殿達は二手に別れて行動したそうです。」
黒スーツの男の魔術で手の上に戦闘時の映像を形成する…

「私は大抵の魔術師は知っている…どんな力かもだ。だがこの男…見たことないな…科学サイドの能力者ではないのか?」

「いえ、この男は最近学園都市に侵入したという形跡があります。」

「侵入したのは確か二人だった気がするが…この男の名は?」

「今、読み取っています………ふろう…こう。と言うそうです。炎の魔術を使ったように見えます」

「不楼…か…頭の隅に入れておくか…
もう良い、行っていいぞ…フィルディナルス…」
ヴェルディアナはそう言うが
黒スーツの男…フィルディナルスは動かない。

「操作…術…完了……だから俺に任せろと…言ったんだぜぃ〜?」
何か唱えたフィルディナルスの口調が変わる…

「ふん…バジーリオ…貴様の仕業か?」

「そうじゃよ〜?」
フィルディナルスはナイフを取り出し、自ら首をかき切る…

「舐めた真似をしてくれるな」
ヴェルディアナはにやっと笑う

「ヴェルディアナ、お前の戦略にはミスが多すぎだぜぇ、これ以上奴には時間をかけてる暇はない、お前はその座から降りろ。いや強制的に下ろすよぉ〜?」

バジーリオはヴェルディアナに手をかざし、術式を唱える
(これでヴェルディアナを操り記憶を消し!私の手下にしてやる…けけけ)

「操作…術…完了」
ヴェルディアナはそう呟く

(けけけ、軽い軽い!ヴェルディアナめ簡単に術式に引っかかるとはねぇ〜)

「と言うとでも思ったか?」
ヴェルディアナは不気味な笑みを浮かべる

「ま、まさか!?私の術式が効かないじだと!?…(そういえば…ヴェルディアナの術式を私は知らない!一体こいつの術式は…)」

バジーリオは身を引こうとするがぴくりとも動かない…
「なにぃ!?」
バジーリオは指すら動かない

「heartery437…」
ヴェルディアナは魔法名をいう

バジーリオは顔が青ざめる…
「ば、バカな!?その魔法名は私のだぞ!?」

「プツッ…」
バジーリオの視界は真っ暗になる……





再びバジーリオは口を開く
「操作…術…完了…ヴェルディアナ様、命令を。」

ヴェルディアナは命令する…

「上条当麻・幻想殺しの友を操り幻想殺しを殺せ」

バジーリオはお辞儀をし、天窓を突き破り外へ出ていく。

「始まるぞ…科学への『復讐』が…ねぇ」

笑ヴェルディアナ…その女の口から赤黒い自分の血が薄く垂れている…








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