トランプ氏勝利後に移民や黒人へ嫌がらせ 相談窓口設置

トランプ氏勝利後に移民や黒人へ嫌がらせ 相談窓口設置
アメリカでトランプ次期大統領が選挙で勝利して以降、各地で移民や黒人などに対する嫌がらせが相次いでいるのに対し、行政が電話で相談を受け付ける窓口を設置するなど、少数派を守ろうという動きが広がっています。
移民などに対する排他的な発言を繰り返してきたトランプ次期大統領が選挙で勝利して2週間になりますが、この間、アメリカ各地では、移民や黒人など少数派への差別に基づく脅迫行為や嫌がらせの報告が相次いでいます。

こうした行為を把握し対応に当たるため、ニューヨーク州やマサチューセッツ州、それにサンフランシスコ市などでは、行政が脅迫行為や嫌がらせを受けた人などから電話で相談や報告を受け付ける窓口が相次いで設置されました。

このうちニューヨーク州は、少数派に対する脅迫行為や嫌がらせは差別に基づく犯罪、ヘイトクライムだとして、州の警察に特別捜査チームを設け、厳しく取り締まる方針を発表しました。またニューヨーク市のデブラシオ市長は20日、市民を前に演説し、「私たちは黒人やイスラム教徒など少数派の人たちのそばにいる」などと訴え、差別に反対する姿勢を鮮明にしました。

このほか民間レベルでも、ニューヨークの公園でナチスドイツのカギ十字の落書きが見つかったことを受けて20日、地域の住民とともにヒップホップグループ、ビースティー・ボーイズのメンバーが参加し、差別に反対する集会が開かれるなど、少数派を守ろうという動きが広がっています。