【ロンドン矢野純一】米国のドナルド・トランプ次期大統領は21日、英国独立党(UKIP)のナイジェル・ファラージ党首代行について「駐米英大使に就任することを多くの人が望んでいる」とツイッターで投稿した。
ファラージ氏は、欧州連合(EU)からの英国離脱を決めた今年6月の国民投票で、離脱派の急先鋒(せんぽう)だった。移民の流入を厳しく制限する政策を掲げるなど、トランプ氏と共通点が多い。トランプ氏の選挙運動に駆けつけ、当選直後にはニューヨークで会談するなど、英国政治家で最もトランプ氏に近い人物とみられている。
ただ、大使の任命権限は英国政府にあり、トランプ氏の発言は内政干渉とも受け取られかねない。英首相報道官はトランプ氏の投稿について「(今年1月に就任した)優秀な駐米大使がおり、空席もない」と受け流した。