トランプ氏一転 メール問題でクリントン氏の訴追望まない

トランプ氏一転 メール問題でクリントン氏の訴追望まない
アメリカのトランプ次期大統領は、大統領に就任したら民主党のクリントン前国務長官のメール問題を捜査させると訴えていましたが、一転してクリントン氏の訴追を望まない意向を示し、国内の融和を演出したい狙いと受け止められています。
トランプ次期大統領は22日、有力紙、ニューヨーク・タイムズの本社を訪れ、インタビューに応じました。

この中でトランプ氏は、大統領選挙で激しく争った民主党のクリントン前国務長官のメール問題について、「クリントン氏の一家を傷つけたくない」などと述べ、この問題をめぐって訴追を望んでいない姿勢を示しました。

トランプ氏は選挙期間中、大統領に就任したら特別検察官を任命してメール問題を捜査させると繰り返し訴え、クリントン氏に反発する有権者から熱狂的な支持を得てきましたが、従来の姿勢を転換した形で、国内の融和を演出したい狙いと受け止められています。

また、トランプ氏は地球温暖化対策をめぐって、選挙戦では「パリ協定」から脱退する意向を示してきましたが、インタビューでは「じっくりと考えている。先入観を持たずに取り組んでいく」と述べ、柔軟に対応する可能性も示唆しました。

トランプ氏は、インタビューに応じた後、ニューヨークからみずからの別荘があるフロリダ州に移動し、今週、家族などと感謝祭の休暇を過ごして英気を養うとともに、新政権の閣僚人事についても検討を深めるものと見られます。