ポケモンで隠れ観光地にGO 京都府、来春から
京都府は、世界的に人気の高いスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」を活用した観光情報提供事業の概要を明らかにした。ゲームを提供する米国のベンチャー企業ナイアンティック日本法人や同法人を技術支援する企業「未来ボックス」(横浜市)と連携して、ゲームの位置情報システムにアクセスできる観光情報のデータベースを構築。隠れた観光スポットをポケモンGOの拠点(ポケストップ)に設定できるようになり、府内への観光誘客に活用していく。
山田啓二知事が22日の定例記者会見で説明した。府議会12月定例会に提案する一般会計補正予算案に、システム構築費など事業費約1千万円を盛り込み、来年春の事業化を目指す。
府は、商店街関係者や留学生、公募で募った府民らを「京都観光情報応援大使」に任命する。大使は、観光客に知られていない観光スポットの位置や画像、説明などを、府が新たに整備する観光情報データベースにスマートフォンで登録する。こうした観光スポットの情報をナ社側に提供することで、ゲームで使うアイテム(道具)を入手する拠点であるポケストップの増設が可能になる。
例えば、観光客が集中する天橋立から少し離れた場所にある史跡をポケストップに設定できれば、新たな観光ルートができるといった波及効果を想定する。観光情報を国内外のゲーム愛好者に発信できるシステムとして期待を寄せており、今後、ナ社側と相談してポケストップの増設以外の活用法も含めて検討する。
【 2016年11月22日 22時30分 】