ニューヨーク・タイムズによるとダラス市警察官・消防士年金ファンドに破綻の噂が駆け巡り、取り付け騒ぎが起きているそうです。

同ファンドはダラス市に救援を求めていますが、欠損の穴埋めをすると、今度はダラス市が破産するリスクが高いそうです。

ことの発端はダラス市が警察官や消防士をリクルートする際の特典として「警察官や消防士になれば退職金の積み立てに対し8%の確定利回りをギャランティーする」と安易に約束してしまったことにあります。

折からの低金利でダラス市警察官・消防士年金ファンドの運用利回りは、この約束を大きく下回ってきました。

もうひとつ、命取りになったのは、同年金ファンドはリタイアした元警察官・消防士が一度に自分の年金を引き出せるきまりになっていたことです。

だから(年金が、あぶない!)ということがヒソヒソ噂されはじめたら、一度に全額引き下ろす年金生活者が続出しました。

ダラス市警察官・消防士年金ファンドは、この取り付け騒ぎに驚き、ダラス市に泣きつきます。

しかし当座のやりくりに必要な11億ドルをダラス市が融通すると、市が提供している通常の公共サービスが全部止まってしまいます。

ダラス市は州都オースチンにあるテキサス州議会に窮状を訴え、解決策を模索する予定です。