強制わいせつ事件の参考人として和歌山県警に性生活を執拗(しつよう)に尋ねられ、精神的苦痛を受けたとして、大阪市の女性が和歌山県に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(木沢克之裁判長)は女性の上告を退ける決定をした。17日付。女性逆転敗訴の2審判決が確定した。
確定判決などによると、県警は2012年1月、女性の夫を強制わいせつ容疑で逮捕。女性は参考人聴取で、性行為の態様などを詳細に質問された。夫はその後不起訴となった。
1審大阪地裁判決は「必要な限度を超え、不当に羞恥心を与えており、違法だ」と判断し、11万円の支払いを命令。2審大阪高裁は「より適切な聴取方法を工夫すべきだったが、違法とは言えない」として女性の請求を棄却した。(共同)