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I LADY. 「新・女子力テスト」とニセ医学 ジョイセフ×電通「粉かけ罰ゲーム動画」の背景

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ILADY.公式サイトより

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健康に関する質問を女性出演者にぶつけ、正解できないと粉をぶっかける「新・女子力テスト」宣伝動画について、ネット上で議論が展開されています。この動画は、電通ギャルラボジョイセフにより、女性の心身の健康に関する啓発キャンペーン「I LADY.」の一部としてつくられたもので、 2016年3月3日にジョイセフのYoutubeチャンネルにアップロードされたとのことですが、11月9日になって、Twitter での批判をきっかけに抗議の声があがったようです。

11月21日の早朝に削除されたこの動画は、「新・女子力テスト」という表題のあとに、「日本の女子たちは本当に女子力が高いのか?」と問いかける字幕からはじまり、軽快な音楽にのって「ピンク色が好きだ」「チワワが好きだ」「メイクは女子の命」「必殺のモテ技がある」などの質問と女性出演者の答えがつづきます。後半は「早寝早起きだ」「定期的に体温を測っている」「子宮はリンゴくらいの大きさだ」のような質問になり、このあたりから、回答をまちがえると白い粉が上から大量に降ってくる演出が加わります。終盤になると質問は「自分でコンドームを買ったことがある」「正しい避妊法を3つ答えられる」「自分が妊娠しやすい日がいつか把握している」といった内容になり、かけられる粉の量が増えていきます。最後に「日本女性のリプロダクティブ・ヘルスの知識、先進国の中で最下位レベル」「真の女子力で、幸せをつかめ」という字幕が画面に大きく出て、動画は終わります。

批判が集中したのは、答えをまちがえた女性が粉をかけられる「罰ゲーム」的な演出に対してでしたが、私がこの記事でとりあげたいのは、動画の演出ではなく、この動画が宣伝している「新・女子力テスト」が依拠している知識のことです。

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