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「黄金のアデーレ 名画の帰還」のキャスト・ストーリー・見所

DVD/歴史/洋画

アデーレの舞台になったオーストリアのウィーン

この物語は、ナチス・ドイツに奪われた家族の宝物であるクリムトの名画を取り戻す実話を描いたものです。しかも、一個人がオーストリア政府と法廷で戦うという前代未聞の構図です。この物語をまだ知らない方の為に、キャスト・ストーリー・見所を紹介しましょう。

「黄金のアデーレ 名画の帰還」のキャスト

アデーレの美術の要素

名画を巡ってストーリーが展開されていく「黄金のアデーレ 名画の返還」のキャストです。

マリア・アルトマン(演:ヘレン・ミレン)

イギリスの女優「ヘレン・ミレン」が演じるマリア・アルトマンは、実際にクリムトの名画を返してもらおうと奮闘した女性です。この物語では軸となる人物で家族ぐるみのバーバラにある頼みごとをします。

ランドル・シェーンベルク(演:ライアン・レイノルズ)

カナダの俳優「ライアン・レイノルズ」が演じるランドル・シェーンベルクは、弁護士として活躍したいと考えている青年です。母「バーバラ」が友人「マリア」から頼まれた事をランドルに伝える事でストーリーが展開されていきます。公式サイトでは「ランドル」と表記されてますが、DVDでは「ランディ」と言う名前が使われていました。

フベルトゥス・チェルニン(演:ダニエル・ブリュール)

ドイツ映画賞主演男優賞を受賞した事のあるダニエル・ブリュールが、演じるフベルトゥス・チェルニンは新聞記者で、色々とマリアやランドルの手助けをしてくれます。

パム・シェーンベルク(演:ケイティ・ホームズ)

「ケイティ・ホームズ」が演じるパム・シェーンベルクはランドルの妻で、最初は心優しき女性で、ランドルを立てていました。しかし絵画を巡って、夫が変化していく様子に我慢出来ずに責め立てるようになっていくのです。

若い頃のマリア・アルトマン(演:タチアナ・マズラニー)

カナダ出身の女優「タチアナ・マズラニー」が演じるのは、ナチス・ドイツに苦しめられる回想シーンに登場するマリア・アルトマンです。その迫真の演技と美しい容姿には惹きつけられるものがあります。個人的な話をさせてもらえば、私にとって凄くタイプな顔立ちをした女優さんです。

「黄金のアデーレ 名画の帰還」のストーリー

マリアの姉の葬儀

姉を失ったマリア・アルトマンは、冗談を交えながら葬儀を行ったが、その胸は張り裂けんばかりでした。そして葬儀に参列してくれたバーバラに御礼を言った所で、バーバラの息子の話題になっていきます。バーバラの息子「ランドル・シェーンベルク」は大手の法律事務所で弁護士として働いていました。しかし、パサデナで独立した後に仕事が上手くいかず転職活動をしていたのです。そこでマリアは、弁護士に頼みたい事があると切り出します。実は、姉の遺品の中に手紙があり、信頼出来る人の意見が欲しかったのです。そこで、バーバラは息子へ連絡する事にしました。

アデーレの驚くべき評価額(起)

アデーレの絵画は1億円という評価額

ランドルは大手企業の面接試験に臨んだ帰りに、母親から頼まれた要件を済ませる為にマリアの所へ向かって、美術品返還の話を聞く事になります。

ランドルは、マリアの家族が昔に撮った写真の説明を聞きます。その写真には、マリアの叔母「アデーレ」もいました。そして、マリアは遺品の中にあった手紙をライアンに見せるのです。その手紙には「1948年」と書かれてあり、差出人はマリアの親しい弁護士でした。そして、ナチが没収した絵画の事を話し始めて、オーストリアは近年になって美術品返還法が改定されて昔の訴えが再審理される事が出来るようになったのです。そして、マリアは叔母が画家「グスタフ・クリムト」に描かせた絵の写真を見せます。

この名画は叔母の家に飾られていましたが、ナチが取り上げていき、今ではウィーンのベルベデーレ美術館の所蔵となっている事をランドルに教えます。そこで、ランドルは「これで超金持ちに」と言ったら、マリアは悲しそうな顔をして「過去の記憶を死なせたくないの」とつぶやきます。そして「裁判に持ち込めるか目を通すだけでいいの」と頼み込みます。ランドルは自宅へ帰宅して、妻にマリアから託された手紙の話を始めます。そこには「クリムトの叔母の肖像画とその他の4点の作品は、叔母の遺言で美術館に寄贈されたとされています。その遺言状は弁護士である私もまだ目にしておりません」と書いてありました。ランドル夫婦は、まだ誰も見ていないのかと話し合います。それから、日にちが過ぎた後に会社で働いていたランドルの所へマリアが会いに来ました。そしてランドルは、昨日は資料を調べた事を伝えて、ウィーンの人間を雇ってアデーレの遺言状を探させようと考えたのです。さらに、その後はオーストリアの文化省へ再審査を要請しようと考えていますが、再来月がその期限だったのです。

ランドルは「返還を専門にする弁護士は、アメリカでは3人ですがお金がかかります」と説明します。そこで、マリアは一流弁護士を雇う金など無い事を告げます。その話を聞いたランドルは、この仕事を諦めようと帰ろうとしたら、マリアから「不親切な上に、過去に全く興味がないのね」と嫌味を言われます。ランドルも負けじと「辛辣(しんらつ)な口を聞く」と反論しますが「でも深い繋がりが」と言われるのです。

ランドルは、その繋がりを聞くと「あなたの祖父や祖母もオーストリアの方で、過去で繋がっている」と力説されます。ランドルは仕事中に、絵画の事が気になりインターネットで調べてみると、その評価額が1億ドルである事を知り驚きます。そこで、ランドルは重役に掛け合い、1週間だけ時間の猶予を貰えました。

マリアの辛い過去(承)

マリアが味わったナチスドイツの横暴

ランドルは早速マリアの所へ行き、自らウィーンへ行く事を伝えます。マリアが大喜びする中で、ランドルが母が送って来た記事を見せます。そこには美術品返還審問会が書かれてあり、そこでマリアに発言するように進めます。所が、マリアは若い頃にナチスドイツによって苦しい経験をした為、オーストリアへ行きたがりません。ランドルは家族に1週間出かけることを伝えますが、その期間は成果次第で変わると説明します。

マリアは子供の頃におばに黄金の首輪をかけていた日を思い出します。そして、ついにマリアはオーストリアへ行く事を決意します。マリアにとって辛い思い出のあるオーストリアへ戻って来ました。そこへ雑誌記者が、審問会へ出席する事について話しかけて来ました。3人で一緒に飲む事になり、大統領が元ナチ党員という暴露記事を載せた記事をマリアに見せます。そして街中でツバを吐かれて裏切り者と言われた事を力なく言うのです。

そして美術品返還の話は国のPRであり、国のイメージアップのつもりが予想しない事態に陥っている事を教えます。そこで、美術品を返還しないようなハードルを作ったのですが、フベルトゥスは美術品を返還してもらえるように手伝う事を提案して来ました。ランドルが、その理由を聞くと「僕は愛国者だからです」と言って、マリアは満足そうな表情を浮かべます。

次の日、マリアはオーストリアの役人へ、決定を下す前に審問会の前で話をさせるように要求します。所が「外部の方と接触はいたしません」と素っ気ない対応をするのです。

そのような事がありながら、マリアは美術館へ行きアデーレの絵画を見ることになります。美術館の館員がアデーレの絵画をオーストリアの宝と説明している時に、マリアの脳裏にはナチス・ドイツがオーストリアを行進している日が思い出されていました。そしてオーストリア国民の外出は認められない法律が即座に試行されて、マリア達は国外へ脱出する事が難しくなった上に財産まで差し押さえられました。

そのような苦い記憶を振り払うかのように、マリア達はフベルトゥスのコネを使って、1972年以前の書類を保管している部屋へ向かいます。

膨大な資料から見えた光明(転)

アデーレが残した遺言

マリア達は膨大な資料の中から、書類を探すことになります。そして、何かのきっかけになると思い、マリアは過去の話を聞かせる事になります。1925年にアデーレが43際で腱鞘炎により亡くなってから、叔父は悲嘆に暮れた事を語り始めます。ランドルが、アデーレが遺言を書いたのは1923年で、亡くなる2年前である事を確認します。そこへ、フベルトゥスがアデーレのサインが書かれた紙を見せます。そして、アデーレの遺言の内容を喋り始めて「私の肖像画と他の絵画は夫の死後、ベルベデーレ美術館に寄贈します」と教えます。

マリアは叔母の意思だったのかと落胆しますが、フベルトゥスは「絵画は寄贈したけど、それは夫の死後と言う条件付きだった事」を伝えます。そこで、フベルトゥスとランドルは時系列で、解決の糸口を探ぐることにしたのです。問題となるのは、マリア達が国外へ脱出した後に何が起きたかと言う事です。マリアの家にあった財宝の多くはナチの高官の手に渡り、退廃的なアデーレの絵画はヒトラーの趣味に合わなかったのですが「B・グリムシッツ」の手によってベルベデーレ美術館へ移されました。ただし、絵は1941年に移されたのですが、アデーレの夫が亡くなったのは1945年でした。つまり遺言に違反した形で美術館に飾られた訳です。そしてアデーレの夫は「自分が残すものは全てマリア達姉妹に譲る」と書き残していました。さらに絵の代金を払ったのはアデーレの夫であり、絵の所有者はアデーレの夫なのです。つまり、アデーレの遺言は無効に近いものでした。そして、この資料の数々を審問会へ提出する事にしたのです。マリアは審問会で、アデーレの絵画の返還を強く要請しました。

マリアは再び昔の記憶を思い出します。マリアは夫と一緒に両親を残して国外へ脱出しようとしました。ナチスドイツの軍人はしつこく追いかけて来ますが、何とか車で逃亡する事に成功して、ケルン行きの飛行機に搭乗出来ました。

苦しい過去に負けないように、マリアとランドルは戦い続けますが、審査の結果によって「クリムトの作品はベルベデーレ美術館に留め置く事」を言い渡されたのです。この決定に不服があるなら、裁判を起こすしかありませんねと言われてしまいます。しかし、オーストリアでは裁判費用は180万ドルもかかるので、裁判に持ち込むのは絶望的でした。マリア達は仕方なくアメリカへ帰国します。

帰国後の反撃(結)

アメリカの美しき夜景

ランドルは自宅へ帰宅して、妻に「金の為だった」と告白して、妻から慰められますが、ランドルはその後も絵画から手を引こうとしませんでした。そしてランディはある事を思いつきます。それはオーストリアではなく、アメリカから訴訟を起こすと言う物でした。その為に会社を辞めた事を妻に打ち明けますが、子供が生まれる時期に勝手な行動をする夫を強く責め立てます。そこで、ランドルは今回の旅行で何かが変わったんだと打ち明けるのです。

そして、ついにランドルとマリアはアメリカの法廷でオーストリア政府を訴える事にします。

オーストリア側は「外国免責法」が成立したのは1976年で、この事件の38年も後の事であると主張します。そこで、ランドルはランドルは「免責法」は過去にも適用された事を指摘して行きます。しかしオーストリア側は、オーストリア国内の法的機関を通さずに米国の法廷で訴えるのは内政干渉と主張します。それに対してランドルはオーストリアの裁判で訴えることは多額の費用が必要で、マリアが行うのは不可能と反論します。今回の判定では、オーストリア側の主張を認めなかったのですが、オーストリア側は最高裁まで持ち込むことを宣言します。この頃になると、ランドルの妻は夫の強い信念を信じるて、以前のように支えるようになって行きました。

次の法廷ではアメリカ政府を代表する者が「外国免責法が過去を遡って適用されると多くの国に同様の訴訟が起こされて国際関係が複雑になる」と主張します。そこで、ランドルは「相手は国際紛争を使って牽制してきたが、これは一人の女性が自分の物を返還するように訴えたものであり、安らぎを求めてアメリカへ来たのであり正義を与えてください」と力説します。

しかし、オーストリア側は絵画を手放そうとしないので、ランドルはウィーンへ調停してもらう事を提案します。しかし、マリアは二度とオーストリアへ行きたくないと固辞します。仕方なくランドル一人だけオーストリアへ行く事になり、フベルトゥスと合流して調停役の人物について話し合います。ランドルは調停の場で主張を始めようとした所で、マリアが訪れてきて、ランドルにもその姿はしっかりと見えていました。この場で、オーストリアの問題はオーストリアで解決すべきであり、自分やマリアはオーストリア出身である事を説明して行きます。さらにナチスドイツによって苦しめられた過去を切々と訴えて行き、その過程でマリアの一家がどれだけ苦しんだかを主張しました。

そして、調停員が下した決断に会場は拍手喝采が沸き起こりました。しかし、その後にマリアは涙を流して、外国へ逃げた事に後悔します。そしてアメリカへ帰国する前に、子供の頃に住んでいた家へ訪れて、家族と共に幸せに過ごした時を思い出して最後に微笑むのです。

「黄金のアデーレ 名画の帰還」の見所

アメリカ政府を巻き込んだアデーレの絵画

この作品の見どころは数多くありますが、その中でも特に見所となる部分を紹介します。

マリアのワガママ勝手

マリアは、自分から名画を取り戻したいと言ったのに、色々とワガママな事をランドルに要求していきます。ランドルは要望に応えようと必死に働いているのに、どれだけ辛い過去があったとは言え、オーストリアには行きたくないと主張するあたりはさすがにランドルが可哀想だなぁと思いましたね。ただ、そのワガママなところが物語を盛り上げてくれますけど。

両極端のマリアの魅力

現在進行形であるマリアは、ワガママな性格の上に年老いた女性ですが、若い頃のマリアは容姿や喋り方まで美しくて、性格も凛としています。その両極端な所が際立って、本当に若いころのマリアに見とれてしまいますね。

歴史・美術・政治の3分野

この作品では、ナチスドイツから収奪された絵画の歴史・クリムトの絵画(美術)・絵画を取り戻す為の方法を模索する為に利用する法律(政治)が複雑に絡み合ってストーリーが成り立っています。その為、歴史に興味がある方や、美術だけ興味がある方でも見応えはあるでしょう。ただし、私は歴史好きのほうなので、もう少しナチスドイツの回想シーンがあれば嬉しかったかなという感じでした。

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