メルケル独首相 4期目を目指すと表明
- 2016年11月21日
ドイツのアンゲラ・メルケル首相は20日、4期目を目指すことを表明した。
与党で中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)がベルリンで開いた党大会でメルケル首相は、選挙戦はこれまで以上に厳しい環境の下で行われるとの認識を示し、「我々の価値観と生き方のために戦う」と述べた。
ドイツでは来秋に総選挙が予定されている。
メルケル首相は2005年に就任し、現在3期目。支持率は以前より低下しているものの、幅広い層の支持を得ている。
ドイツでは、移民排斥を主張する右派政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が勢力を増している。
メルケル首相は、CDU幹部らとの会合後に開いた記者会見で立候補を表明。同首相は「就任11年にして4期目に立候補するという決断は、ささいとは程遠いことでした」と語った。また、選挙戦では右派と左派両方の攻勢を受けるだろうと述べた。
今年9月には、メルケル首相はドイツのいくつかの州で行われた選挙での敗北について責任を認め、自らが推し進めた移民に対する開放政策が一因だったとの見方を示している。
ドイツ連邦政府は、今年同国に到着する移民が最大30万人に上るとみている。2015年には100万人以上が難民申請を行った。
メルケル首相は1954年に、旧東独のハンブルクで牧師の娘として生まれ、ライプチヒで物理学を学び、学者となった。
メルケル首相が来年の総選挙で勝利し、4期目に入れば、1982年から98年まで首相を務めたヘルムート・コールの戦後最長記録に並ぶ。
ドイツでは、首相の任期に上限は設けられていない。
(英語記事 Angela Merkel, German Chancellor, to seek fourth term)