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 米国と両輪になり、民主主義と自由貿易を牽引(けんいん)してきたはずの欧州。その足元がもろくも崩れつつある。

 「民衆の敵」。欧州連合(EU)からの離脱手続きをめぐり、発行部数で英国2位の大衆紙デイリー・メールは4日、1面にこんな大見出しを掲げた。

 「敵」扱いされたのは、「EU側との交渉入りに議会の承認が必要」と判断した3判事だ。記事は「有権者を無視した『世情に疎い』裁判官に怒り噴出」と書き立て、「民主主義への宣戦布告だ」という市民の声まで掲載した。

 この訴えを起こし、勝訴した形の女性は、危害を加えられかねないとして警察の警護対象になっている。

 国民投票から5カ月。金融街シティーを擁して成長する国際都市ロンドンは残留派が多かった。だが鉱工業が廃れた地方で多数を占めた離脱派が勝った。EUを「エリート官僚らが牛耳る敵」とみて、敵視する空気は衰えていない。

 同じ空気が、大西洋の向こうの米国でトランプ氏勝利をもたらした。

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