原発汚染水対策の凍土壁 地面掘り下げて目視で確認
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東京電力福島第一原子力発電所の汚染水対策として計画が進められている「凍土壁」が実際にうまく凍結しているのか、地面を掘り下げての目視での確認が、21日、国の担当者によって行われました。
東京電力福島第一原発では、地下水が流入し、汚染水が増加するのを防ぐため、建屋のまわりに氷点下30度の液体を流して、およそ1.5キロの氷の壁「凍土壁」を作る計画が進められています。
凍結はことし3月から進められ、現在では山側の一部を除きほぼ完了したと見られていて、21日は、高木陽介経済産業副大臣ら国の担当者が、4号機の南側を1.2メートルほど掘り下げて作った穴から、凍結の状況を目視で確認しました。穴の中では、地盤の凍った場所の表面にうっすらと霜がつき、ハンマーでたたいてもはねかえされるほど固くなっていました。
国によりますと、凍結を開始する前、原子炉建屋の海側からは地下水が1日350トンほどくみ上げられていましたが、現在は多くて200トン程度だということで、国は凍土壁の効果が出始めていると分析しています。
経済産業省の木野正登廃炉・汚染水対策官は「これまでも凍結を地中の温度では確認していたが、目視で確認できてよかった。凍結を開始していない場所についても、早く完了できるよう国として全力を尽くす」と話していました。凍土壁の効果をめぐっては、原子力規制委員会の検討会で、今後、評価が行われることになっています。
凍結はことし3月から進められ、現在では山側の一部を除きほぼ完了したと見られていて、21日は、高木陽介経済産業副大臣ら国の担当者が、4号機の南側を1.2メートルほど掘り下げて作った穴から、凍結の状況を目視で確認しました。穴の中では、地盤の凍った場所の表面にうっすらと霜がつき、ハンマーでたたいてもはねかえされるほど固くなっていました。
国によりますと、凍結を開始する前、原子炉建屋の海側からは地下水が1日350トンほどくみ上げられていましたが、現在は多くて200トン程度だということで、国は凍土壁の効果が出始めていると分析しています。
経済産業省の木野正登廃炉・汚染水対策官は「これまでも凍結を地中の温度では確認していたが、目視で確認できてよかった。凍結を開始していない場所についても、早く完了できるよう国として全力を尽くす」と話していました。凍土壁の効果をめぐっては、原子力規制委員会の検討会で、今後、評価が行われることになっています。
海側の凍土壁は地下水のくみ上げ量で評価
21日、目視で確認した場所も含め原子炉建屋の海側の凍土壁の壁が地下水を遮る効果を十分あげているか、東京電力や原子力規制委員会は、壁のさらに海側の井戸からの地下水のくみ上げ量で評価することにしています。壁ができていれば地下水が遮られ、海側に流れる量が減るとされているからです。
東京電力によりますと当初、1日350トンほどあった海側のくみ上げ量は台風による雨の影響で、一時、1日800トンを超えましたが、最近は100トン前後まで減っています。
また東京電力はこれまでの検討会で凍土壁が順調に効果をあげれば、くみ上げ量は1日70トン程度に抑えられるとしていて、規制委員会の検討会は凍土壁の効果によるものかどうか慎重に見極めるとしています。
東京電力によりますと当初、1日350トンほどあった海側のくみ上げ量は台風による雨の影響で、一時、1日800トンを超えましたが、最近は100トン前後まで減っています。
また東京電力はこれまでの検討会で凍土壁が順調に効果をあげれば、くみ上げ量は1日70トン程度に抑えられるとしていて、規制委員会の検討会は凍土壁の効果によるものかどうか慎重に見極めるとしています。