中村重則(1989年入社)ジョイフル山新 常陸太田店 店長
毎日、同じことの繰り返しはあわない、変化に富んだ仕事の方が自分には向いていると感じていたんですね。やはり働く時間には楽しみを持たせたい。接客業には興味がありましたし、山新には子供の頃から「いつも人がいっぱいいて、おもしろいものをたくさん売ってるな」と好印象を抱いていましたので、総合的な判断で山新を選びました。実家で祖父が商売をしていた影響もあったでしょうね。高萩で唯一の種苗の専門店でした。祖父は、単にモノを売っているというより「知識を提供している」というように、幼少の私には映りました。祖父の働く姿を通じ、販売の楽しさを感じていたんだと思いますね。
一言、きつかった(笑)。7時半には出社し、まず、トレーラーに積まれた山積みの土や肥料を手下ろし。当時はフォークリフトを使っていませんでしたから。1時間みっちり作業したら、着替えて店内業務にあたる毎日でした。学生時代の部活で鍛えていましたが、さすがに辛かったですね。でもね、心の部分は不思議と楽しかったんですよ。また、当社はずっと「お客様のために」の考えで動いている会社ですから、商品を切らさないことにも苦労しました。メーカー側の事情や運送上の理由があっても関係なし。他の店舗と連携を取る、別な便を手配するなどして、何とかかき集めていたんです。「品物が常にある状態に」というのは、当時の店長、次長から厳しく指導いただきました。新人ながらに「自分の店の存在が、こんなにも多くの人に影響を与えている」ことを、入社後早い段階で実感することができたんです。これは財産ですよね。
最初は神峯店に配属され、自転車・カー用品を担当し、木材、ペイント用品、文具、サービスカウンター、インテリアと、次々に各担当を経験していきました。膨大な種類・量の商品知識を覚えるのには、非常に基本的なことですが、とにかく商品パッケージの裏読みを常にする、と。購入されたお客様がいたら「どう使っていますか?、効果は如何でしたか?」と、逆に教えてもらうこともしょっちゅうでしたよ。神峯店の次は錦店の新店オープンに参加しました。まだ建物もない更地に案内され「ここが次のお前の職場だ」ですから(笑)。正直「大丈夫かよ?」と不安に思いましたね。店の立ち上げにあたっては、当時の店長が使用トラックや重機の手配をしていたんです。店長という立場になるとこんなにも大変なことをするんだ、という姿を目の当たりにしました。オープン日には、たくさんのお客様が来てくださったので「苦労は報われるんだ」ということも強く感じましたね。次は神峯店に戻り主任職に。小名浜店で次長職。再び神峰店に異動し店長職に就きました。そして現在の常陸太田店へ赴任。この店に来て3年目ですね。
この常陸太田は、ご年配の方が非常に多い地域なんです。店も、平日の午前中は95%ぐらいがご年配のお客様。ですので、従業員には「話をよく聞いて、優しく接客しなさい」、「全てのお客様にとって役立てる人間になりなさい」と徹底的に指導しています。生産性も企業としては大事だけれど、それだけじゃ大事なことが抜け落ちてしまいますから。企業である以上、利益を上げるのは大切なこと。でもそれは私たち上層部が考えればいい。現場で接客する人間には、とにかく「お客様が満足し、買ってくれたお金の中から、みなさんの給料が出ているんだよ」ということを、口を酸っぱくして言っています。今、瞬間的に設けることを考えていたら、10年後20年後に店を存続させるなどできないと思うんです。私の入社時代と違って、ホームセンターの数も激増しました。あきらかにオーバーストアの状況が続く中「どうすれば自分たちの店・会社を守れるか?」の危機感を、私自身が、勤続年数や生じる責任の大きさと共に考えられるようになったのかな、と感じますね。
嬉しくて忘れられない思い出があるんです。まだ新人時代の頃。当時は配達も自分たち従業員がしていました。その日は20件近くも配達があって、最後のお客様の家へ到着したのが夜の8時をまわってしまったんです。「迷惑をかけてしまっている!」と、車を降りてから大急ぎで走っていったら、玄関で待っていてくれたお客様から「こんな時間まで働いて大変だね。お腹が空いたでしょう?」と、お餅をいただいて。実際空腹でしたから、仲間と一緒にむしゃむしゃ食べました。美味しかったですねえ。いただけた言葉も嬉しかったですし。あの時食べた焼きたての餅の味は、一生忘れられないですよ。
常に上を向いている人ですね。少し生意気なくらいでいいんですよ(笑)。今は、イエスマンで言うことは聞くけど、その実、何を考えているのか中身の見えない人が増えてきている。大事な売り場を任せるんだから、はっきり言って指導する側へ食ってかかるぐらいの鼻っ柱の強い人間でちょうどいい。そんな人間と、より良い店づくりを目指して、時にやりあいながら楽しく仕事がしたいと思っているんですよ。そして「北関東には山新があるから太刀打ちできない」と、他企業が出店に尻込みするぐらいの企業に成長させていきたい。それには何よりもパワフルな人材が必要なので、熱い人間がたくさん来てくれるのを待っています! 私自身、どんな神輿も担ぐ覚悟で、これからもまだまだ頑張って、人間的に成長していきますよ。
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