借り換え独自の審査
借り換え融資の審査は、基本的に住宅ローンの新規借入の時と同じですが、すべてが同一というわけではありません。
審査の条件によっては、借り換え独自の基準で審査をされる事項も存在します。手続きの申込をしてスムーズに審査を通過するためには、この事項についてしっかり把握しておく必要があると言えます。
借り換え独自の基準で審査される事項は、大きくは返済比率と物件評価の二つです。どちらも手続きをする場合に重要な項目なので、借り換え融資の審査に通過する基準を満たしているか事前に調べておきましょう。
実際の審査は金融機関によって異なり、また返済比率や物件評価以外の審査項目にも影響されます。下記は一つの目安としてお考えください。
~ もくじ ~
- 返済比率
- 物件評価
- その他の注意点
返済比率
返済比率とは、住宅ローンを利用者が得ている年収に対する返済の割合のことを言います。住宅ローンの借入をするためには、この返済比率が一定の条件を満たす必要があるのですが、新規の借入の場合と借り換えの場合ではその条件が少し変わってきます。
新規の住宅ローンの返済比率は、収入によって30%から35%程度であれば審査に通過することができますが、借り換えの場合は少し条件が厳しくなり、25%で上限は30%程度ぐらいです。
なぜこのようになっているのかというと、新規の住宅ローンを組む人は30代前後の若年層の人が多く、今後収入アップを期待することができるということから高い割合の返済比率が認められていますが、借り換えの場合はそのようなことがあまり望めないので、返済比率が低く設定されています。
借り換えの場合はある程度余裕がある返済計画を立てて申込をする必要があると言えます。
物件評価
借り換えの審査を受ける場合、返済比率の他に融資を受ける時に提供する不動産の評価についても気にする必要があります。なぜなら金融機関は住宅ローンの融資をする場合、原則、担保として提供された物件の評価額までしか貸付をしないからです。
担保に提供する物件として大多数は、現在利用している住宅ローンを組んで購入した自宅ということになりますが、購入してから一定の期間が経過しているので、評価も当然低くなっています。
そのため、住宅ローンの残債の額の方が自宅の評価額よりも高くなってしまうと、借り換えができなくなってしまうのではという疑問が生じますね。実際には、借り換えは新規の住宅ローンとは違って物件の評価額以上の額を融資してくれるケースも出てきており、そのようなケースは少なくなりませんのでご安心を。
その他の審査についての注意点
借り換え独自の審査ではありませんが、銀行での審査にて他のローン、借金の有無などの個人情報を照らし合わせることが比較的多いです。
また一般的な金融関連の企業が会員となっている、個人信用情報機関に登録されているキャッシングや、ローンなどの返済状況や返済の遅延がなかったかなどを審査されます。
個人信用情報機関にブラックリストとして記載されている場合は、残念ながら住宅ローンの借り換えの審査に通ることはできませんのでご注意ください。
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