私たちがイメージを植え付けられた北米の先住民といえば、ネイティブアメリカンです。その住居のイメージはテントのようなものか、土づくりの住居です。そう巨大遺跡ないと思いこまされてきました。
しかし実際には、古代遺跡が存在しているのです。その中でも注目を集めるのが「カホキア(Cahokia)」遺跡です。
(http://cahokiamounds.org)
ネイティブアメリカンの住居
アメリカ北部のネイティブアメリカンの住居で一番イメージがあるのが、こちらのティピのタイプのような移動型の住居ではないでしょう。
(https://en.wikipedia.org/wiki/Tipi)
当然ながら、定住型のネイティブアメリカンの住居もあります。例えば泥レンガ(アドべ)で作られた住居。
(https://en.wikipedia.org/wiki/Pueblo)
または木製のロングハウスなどもあるのです。
(https://en.wikipedia.org/wiki/Longhouses_of_the_indigenous_peoples_of_North_America)
多くの方がもつ北米のアメリカの先住民のイメージは上記のものではないでしょうか。アメリカに巨大な建造物を持つ古代遺跡がないと思っているかもしれません。しかしそれは間違いです。巨大な「カホキア」という遺跡があるのです。
カホキア(Cahokia)とは
(Copyright: Emily Dickinson、https://www.flickr.com/)
「カホキア」はアメリカのイリノイ州、コリンズビルにある遺跡群で、700年ごろより住居が確認され1000年ごろには拡大し、次第に巨大なマウンド群が登場するそうです。不思議なことに1300年ごろになると急速に都市は放棄されるようになります。原因としては、洪水の影響や環境変化などさまざまな要因が言われていますが、まだ調査中なようです。
そしてこの「カホキア」は、巨大ピラミッドが存在しているほどの巨大な遺跡なのです!!
北米アメリカで、最も大きなマウンド38(Monks Mound)と言われるピラミッドには、2段に構造になっており、その大きさがまたビックリです!!南北アメリカの中でも底面積としては最大級のピラミッドだと言えます。
・高さ30m
・南北方向294メートル
・東西方向320メートル
ちなみに場所はこちらになります。
さらにちなみにカホキアは、ユネスコの世界遺産にも登録され、登録名は「カホキア墳丘群州立史跡(Cahokia Mounds State Historic Site)」となります。実際に墳丘=マウンドも以下のようにたくさんあるのです。
「カホキア遺跡」にはメキシコ的文化が含まれる!?
カホキアの周辺のミシシッピ川流域には、同様なマウンドを持つ文化圏が確認されており、かなり大規模な文化であったと予想されます。
注目することに、副葬品に含まれる図像などには、羽毛の生えた蛇などのメキシコを由来とする文化的要素も見られるそうです。以下の出土品は、羽の生えた人物が彫られ、反対面は蛇のようなウロコと考えられています。まさに蛇と羽毛の取り合わせなわけです。
(http://scienceviews.com/indian/cahokia.html)
または、アステカにある鳥の戦士(鷲の戦士)という像もあるので、こちらに共通しているのかもしれません。
(https://en.wikipedia.org/wiki/Eagle_warrior)
まだまだカホキアの調査はこれから
(https://news.illinois.edu/blog/view/6367/391694)
「カホキア(cahokia)」では、多くの埋葬が確認されています。
特にマウンド72の数十年前の調査では、豪華なビーズの装飾品を持つ男性の埋葬が確認されたことから、男性の為の記念碑だと考えられていました。
しかし、2016年の再調査の発表では、その説は否定され、女性においても豪華な副葬品を持つ埋葬が確認されたそうです。このようにまだまだ調査が進んでいないのがカホキア遺跡なのです。
新たな調査が近年進んでいるところなので、今後さらなる発見、副葬品の発見などにより中央アメリカとの
関連性などにも注目が集まりそうです。しかし、このマウンドがたくさん並ぶ風景は、埼玉県のさきたま古墳群を思い起こします。同じモンゴロイドとしては、興味深い共通点ですね。
それでは、また新たなふしぎを求めて世界のニュースを探索していきたいと思います!でわまた!!