常滑小5女児不明から7年、懸命の捜索…下村まなみさん
2016年11月21日6時0分 スポーツ報知
2009年7月、岐阜県郡上(ぐじょう)市の「ひるがの高原キャンプ場」で、愛知県常滑市の小学5年だった下村まなみさん(当時10)が学校の課外活動中に行方不明となってから7年。岐阜県警郡上署は20日、家族、友人らと約40人でキャンプ場から北東約8キロにあるダム湖周辺を捜索した。
「もし会えたら、着させてあげたい」。母・益代さん(50)は、まなみさんのお気に入りだった黄色いTシャツを持参した。マムシが生息するという湿地帯。2メートル超の枯れ草やいばらが生い茂る。約3時間、ぬかるみに足首まで沈みながら懸命に探し歩いたが娘を発見できなかった。
まなみさんは三姉妹の末っ子。ダウン症を患い、生後5か月で心臓手術を受けた。「勉強は他の子より時間がかかったけど、最後までやり抜く子」と益代さん。ダンスが大好きで教室に通い始めたばかりだった。
楽しみにしていたキャンプ。前夜、パジャマ姿で中学3年だった姉とキャンプのしおりを見ながら「キャンプだホイ」を合唱し、はしゃいでいた。その笑顔を、母は今でも忘れられない。
県警は7年で約4400人の捜査員を動員したが、有力な手がかりはつかめなかった。益代さんは「まなみが行けそうな場所は探し尽くした。今も事故か事件か分からない」。無事ならば、今年で高校3年。いつでも帰って来られるように学習机はそのままにしてある。「道に迷って、どこかで元気にしていると信じたい。でも支援して下さる方々のご厚意にこれ以上甘えられない…」と複雑な思いを漏らした。郡上署は、現場周辺の捜索や情報収集に協力していく方針。情報提供は同署まで。TEL0575・67・0110。