SY99 Repair

2016.09.02

SY99の出力が小さい不具合…

(1)SY99のOUTPUT1,OUTPUT2,の両方の出力レベルが小さい
→イギリスのフォーラム(こちら)で取り上げられていました
→C392(220uF/16V)の液漏れに伴う故障の可能性あり

(2)SY99のOUTPUT1もしくはOUTPUT2のどちらかの出力レベルが小さい
→OUT1側かOUT2側に故障しているオペアンプが含まれている可能性あり

左の写真は交換後ですが、青で囲まれた部分の
電解コンデンサー(220uF/16V)が液漏れして
基板のパターンを腐らせていました。

そしてこの写真を見て「あれ?」と思った方は正解です。

ヘッドフォン用を除いてオペアンプを全て交換してあります。

なぜなら…青で囲まれた部分を修理して改善されたのは
OUTPUT1だけで、OUTPUT2側の出力は改善されなかったからです。

OUTPUT2側のみ交換しても良かったのですが、OUTPUT1とOUTPUT2、DAC周辺のオペアンプを交換しました。(計11個)

SY99で使用されているオペアンプはMITSUBISHI M5238Pで、既に廃盤のため
入手できずにいましたが、偶然フラットパッケージのM5238FPを入手できたので交換しました。
互換品のオペアンプがあれば良いのですが(あるのかも)…
自信が無いので同じオペアンプに交換しました。

◆準備◆
M5238FPそのままでは基板に取り付けにくいので、秋月電子通商の
  • SOP8(1.27mm) DIP変換基板(9枚入り)を2セット
  • 細ピンヘッダ1x40(黒)を3本
  • 丸ピンICソケット(8P)を11個
    を使い、DIPサイズにしました。

    ◆手順◆
    (1)SY99の基板から半田吸い取り器を使って慎重にM5238を取り外します
    (2)ICソケットを取り付けます
    (3)新しいオペアンプをICソケットに取り付けます

    ◇参考◇
    海外ではオペアンプをOPA275に、両極性電解コンデンサーをNichiconのMUSEブランドへ交換した例があります。
    音質はどのように変わっているのでしょうか…気になります。
    上記ページの基板画像
    [注意]
  • 特性の違うオペアンプへ交換すると周辺の抵抗やコンデンサーの値を変更することになるかもしれません.
  • 電子楽器の改造を推奨するものではありません.
  • ここで紹介する内容について当サイトの管理人は責任を負いません.
  • 修理および改造を行う場合は自己責任において行ってください.
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    YB24064B
    ←交換後

    M5238Pが入手できる場合は
    そのまま取り付けますが、
    秋月電子通商の変換基板を使う場合、
    取り付ける向きに注意しましょう。
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