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【激震・朴政権】
追い込まれた大統領 反発で世論悪化の火に油 韓国、一層混乱に
韓国検察が朴槿恵大統領を崔順実被告らの「共謀」と位置づけたことで、朴氏はいっそう窮地に追い込まれた。大統領府は「公正さと政治的中立が守られていない」「想像に基づいた砂上の楼閣だ」などと、検察の起訴内容に激しく反発しており、混迷を深める国政をよそに、事件は検察と大統領府の全面対決の様相をみせている。
検察の指摘通り、韓国では憲法の規定によって在職中の大統領は訴追されない。このため、朴氏は捜査を受け入れる考えを示しつつも、退陣の意思は一切示さず、国政運営を再開させていた。しかし、世論には“訴追されない大統領”という立場に乗じて、朴氏が最高権力者の座にしがみついているように映る。
国の安定を理由に公の場に姿を見せて公務に復帰した朴氏だが、「共謀者」とされたことで逆に怒りをあらわにし、国政を一層混乱に向かわせている格好だ。