首相 APEC首脳会議でTPPの重要性を強調

首相 APEC首脳会議でTPPの重要性を強調
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ペルーで開かれているAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議は、2日目の21日、実質的な討議を行いました。安倍総理大臣は、「自由貿易こそが世界経済の成長の原点だ」と述べたうえで、TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、「自由で公正なルールに基づく経済圏を生み出す」とその重要性を強調しました。
ペルーの首都リマで開かれているAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議は、2日目の21日、日本時間の午前1時すぎから、自由貿易や投資などをテーマに実質的な討議を行いました。

この中で、安倍総理大臣は、「近年、世界経済は想像を超える変化に見舞われている。加えて、自由経済のグローバリゼーション化に対して懐疑的な世論が台頭している。新たな危機に陥ることを回避するため、金融・財政政策と構造改革というすべての政策対応を行うことが極めて重要だ。一致団結して、世界経済を成長軌道に戻していこう」と呼びかけました。

そして、安倍総理大臣は、「自由貿易こそが世界経済の成長の原点だ。一方で、『自由貿易の利益が還元されず、格差が拡大される』という懸念が保護主義をもたらす」と指摘したうえで、「TPP=環太平洋パートナーシップ協定は、自由で公正なルールにもとづく経済圏を生み出す。包摂的な成長の基礎となり、FTAAP=アジア太平洋自由貿易圏構想に至る重要な道筋だ」と述べ、TPPの重要性を強調しました。

これに対し、ほかの首脳からも、「保護主義的な世論が高まる中、リーダーが自由貿易の重要性を再認識したうえで対処していく必要がある」という指摘や、「FTAAPの実現に向けて、TPPのような取り組みを進めていくべきだ」といった意見が出されました。

首脳会議は、このあと、昼食会をはさんで、食料安全保障などをテーマに2回目の全体会合が開かれ、一連の議論の成果を盛り込んだ首脳宣言を採択して、閉幕しました。