普段、PCやスマホを使用中に目の疲れを感じていませんか? 対策としては、目を休める、ツボを押すなどがありますが、最近では、「ルテイン」という栄養素が注目され、キャンディーなどの機能性食品も登場しています。
今回は、このルテインの効果に迫り、眼精疲労を対策する方法を模索するために、管理栄養士に摂取方法などのアドバイスをもらいました。
最近、よく耳にするようになった「ルテイン」。そもそも、どのような効果があるのでしょうか。管理栄養士の深瀬裕奈さんはこう教えてくれました。
「ルテインが眼精疲労にいい理由は、ルテイン自体の抗酸化力によります。目は、紫外線やPCの光によってダメージを受けますが、このとき、ルテインは特に、目の水晶体の酸化を防ぐ働きをします。分かりやすく例えるなら、鏡が垢(あか)などで曇るのを防ぎ、ハッキリと映る状態を保つ働きをするイメージです」
深瀬さんによれば、ルテインは「体内では作ることができないため、食事からとる必要がある」とのことでした。そもそもルテインはどんな食品に多く含まれているのでしょうか?
「ルテインは、一日に6mg摂ることを推奨します。ほうれん草でいえば3分の1束です。ちなみに、青汁一杯には10mgくらい含まれます。また、卵黄に含まれるルテインは、緑黄色野菜から摂取するよりも体内での吸収率が高いのでおすすめの食品です」
では、ルテインを摂取して目へのダメージを予防するには、どのように摂り入れるのがいいのでしょうか。
「ルテインは、油に溶けやすく、加熱に強い性質があるため、炒めたり、揚げたりしていただくのがいいでしょう」
「魚に含まれるアスタキサンチンという成分には目の回復効果があります。ほうれん草のルテインによる抗酸化作用もあるため、目に良い組み合わせです」
「かぼちゃにはルテインのほか、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEが多く含まれます。天ぷらにすることで、油に溶けやすいβカロテンとビタミンE、ルテインの吸収率が上がります。
かぼちゃのビタミンCは熱に強く、大根おろしをつけることにより、大根おろしとかぼちゃのビタミンCが油の酸化を抑制します。また、ビタミンCは ルテインとともに目の酸化を抑制し、視力低下(黄斑変性症)の予防になります」
もし、目の不快感や疲労を感じているのであれば、意識してルテインを摂取し、目のダメージを予防してみてはいかがでしょうか。
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