-No.0955-
★2016年05月03日(火曜日、憲法記念日)
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◆不格好には違いない「立ち小便」
自宅では、「座り男子」を心がけているボク。
しかし、外出先で小用のときは、気が急かれるようでつい”朝顔”便器の方へ行ってしまう。
中日本高速道路(名古屋市)が、サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)の男性トイレ改革にのりだした、という。
つまり、これまで優位を占めてきた「立ち小便器」にかわって、個室タイプの「座り便器」のスペースをふやすわけだ。
つまり、それだけ「座り男子」がふえてきている。
それも、たんなる印象によるのではない、同社が長年収集してきたトイレ利用状況のビッグデータ、膨大な情報の分析から、男性用個室トイレのニーズが高まっていることがはっきりしたのだ、という。
個室タイプには扉にセンサーを、立ち小便器には洗浄用人感センサーを付け、管内3000個ほどの便器から得た情報だそうな。
具体的にいうと、男性の〈個室利用者〉が増え、〈滞在時間〉も長くなった、と。
(幼児の面倒をみるお父さんが多くなったのか…用足し以外の目的、たとえば読書とか”考える人”だったりとか、だろうか)
ボクには、そんな想像しかできなかったのだけれども…なんでぇ、スマートフォン使ってるんだってさ。なるほどネ!
たとえば新東名高速道路、駿河湾沼津SAでは個室の使用割合が、直近で16%から18%に増えている、という。
この傾向は、衛生陶器メーカー大手TOTOのアンケート結果でも明らかだった…ということは、ぼくもすでに聞いていた。
調査内容は、洋式便器に座って小用をする男性の割合は33.4%(2009年)で、これは5年前からくらべると10ポイント増という。
ただし、こちらはもっぱら家庭内トイレの話しだった。
理由でもっとも多かったのは、立ち小便の場合「尿が飛び散る」のがよくないとの指摘が多く、これは、その結果「掃除がたいへんで困る」という主婦の迷惑になるからである。
男性軍は、男の子もふくめて、この苦情には勝てず、いまや家のトイレで男性の「座り派」は増える傾向にある。
(これはもうずいぶん以前からあったトイレ事情だが、男社会の日本では、男が座り小便なんて情けないとか、立ち小便でなけりゃ気分まで萎〔しぼ〕んじまうとかいう男どもが多かった……)
中日本高速道路では、ことし2月に開業したばかりの新東名、岡崎SAの男性用個室トイレの数を従来の1.6倍にしたという。
この基準改定は、東日本高速でも同様とのこと。
これからは、男子トイレも、女子トイレとおなじようになっていくのか。
ぼくは、もう20年ばかり前のことになるが、建築関係の新聞社が企画した「これからの住まいを考える」座談会に出席したことがあり。
そのとき、出席者の間でもっとも熱のこもった話題が、トイレであり、浴室であったことを想いだす。
女性の出席者からは、男性の「立ち小便器」使用状況が、どれだけ無様で、乱暴で不埒で、不潔で鼻もちならないかを、キビシく追求された。
(その後、じっくりと男性用立ち小便器の使用風景を眺めてみたたら、ナルホドなっとくコトバもなく……)
しかし、つづいて男性の設計屋さんから「女性用小便器」の話題が提供されると、とたんに女性群はおとなしくなってしまったこと、などもナゼか可笑しくて忘れられない覚えがある。
さて、それはさておき。
……となると心配なのは、「男性用個室トイレ」の数が間にあうのか、である。
ウィークエンドや行楽シーズン中のトイレで、女性用のほうにはいつも長い行列ができるのを横目にしてきた、われら男性。
あの〈気の毒な状況〉がわれらにもか…となると、にわかに心細さがつのってくるのダ。