NY市民、トランプ氏の出身地区からタワーまで歩いて抗議
2016年11月20日 16:41 発信地:ニューヨーク/米国
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【11月20日 AFP】米ニューヨーク(New York)で19日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期大統領(70)に対し多様性を受容し民主主義を守るよう求めて、1000人以上がトランプ氏の出生地クイーンズ区(Queens borough)から現在の住居「トランプ・タワー(Trump Tower)」までをデモ行進した。
晴れ渡った空の下、デモ参加者たちはクイーンズ区を出発しマンハッタン(Manhattan)島につながる橋を渡ってトランプ・タワー前に到着した。人気リアリティー番組の司会を務めたこともある不動産王のトランプ氏が住むタワーには現在、政権移行本部も置かれている。
トランプ氏が生まれ育ったクイーンズ区の高級住宅街「ジャマイカ・エステート(Jamaica Estates)」は、かつては住民の圧倒的多数を白人が占めていた地域だが、現在は多人種化が進んでいる。
この日のデモ行進を呼びかけたのは、同性愛者を公言しているクイーンズ出身のニューヨーク市議ジミー・バン・ブラマー(Jimmy Van Bramer)氏。ブラマー氏は「私たちは多様性がみんなを強くしてくれると知っている。トランプ氏がここ(クイーンズ)で育ったとしても、今やクイーンズの人間とはいえない」と語った。
人種差別問題の調査や対策に取り組む「南部貧困法律センター(Southern Poverty Law Center)」によると、米大統領選でトランプ氏が大方の予想を裏切る勝利を収めて以来、ヘイトスピーチは増加傾向にあるという。
ブラマー氏も17日、同性愛差別主義者からとみられる匿名の人物から殺害をほのめかすメールを受けとっており、警察が捜査を進めている。(c)AFP