東海道線、上り電車の車窓が変わる…品川付近線路切り替え
鉄道 企業動向
11月19日、「東海道線品川駅線路切換工事」のため、品川へ直通する常磐線の一部電車などが区間運休するなか、東海道線上り電車に乗ってみると、まず品川駅で大勢の鉄道好きの姿があった。5番ホームから出る東海道線電車の最後を狙っているのか。
「次は新橋です」。電車が品川駅を出ると、右手に、その線路のほとんどが撤去された田町車両センターが見える。切り替え工事に関わる多くの作業員が同センター内を歩いている。その更地には前日に振った雨の水か地下水の湧出か、大きな池も出現していた。かつて185系や寝台特急用客車などが休んでいた敷地は、いま雑草と池、重機、作業引用控室、事務室、駐車場などで埋まっている。
同じく右手車窓に、田町ナショナルコートなどの集合住宅が遠くに見え始める。この付近に大阪・九州方面のブルトレをけん引した電気機関車などが休む東京機関区があったはずだが、いまその跡形もない。
19日の上り電車は、その東機跡地脇を過ぎるころ、20km/hあたりまで速度を下げた。大きなテントや重機、業務用車が集まる現場には、200人を超える作業員、軌陸車の姿が見えた。新たな上り線と、既存上り線の合流ポイントだ。いま乗る電車の車両すべてがその合流ポイントを渡り終えると田町駅付近。そこから再び本来のスピードへ戻っていく。
右手に田町車両センターを見る東海道線上り電車の車窓もこの日が最後。20日からの上り電車は、稼働中の「白金」電留線など右手に見て、左手に、先ほどのレールが撤去された田町車両センターを見てすすむ。泉岳寺付近で京浜東北線や山手線と離れ、その間にあるスペースに、新たな駅がつくられる。
この東海道線品川駅線路切換工事で、山手線・京浜東北線が西側・第一京浜(国道15号)寄り、東海道線・横須賀線などが東側・東海道新幹線寄りへとまとまり、その空きスペースに新たな駅や商業施設ができる。