夏の都市伝説大会『きさらぎ駅』考察編:「伊佐貫トンネルは黄泉比良坂? 片足のおじいさんは道祖神?」
公開日: : 最終更新日:2016/08/29 不思議系/ホラー/オカルト きさらぎ駅, よみ駅, 黄泉, 黄泉比良坂

今さら『きさらぎ駅』?
もくじ
佐藤の小説にも、パロディっぽい感じでちょこっと都市伝説ネタでてきますよね。
「『きさらぎ駅』はいいねえ、リリンの産んだネット文化の……」
それ先週やりました。
というわけで、夏の怪談シリーズ『きさらぎ駅』編。
今さら感もありますが、今だからこそ冷静に観察できる面もあるかと。
『きさらぎ駅』とは?
インターネットではかなり有名な都市伝説です。
以下に簡単な概要を書き出してみました。
『きさらぎ駅』概要
話は、静岡県の某私鉄に乗車していた『はすみ(葉純) ◆KkRQjKFCDs』(以下はすみさん)という方の、掲示板の書き込みから始まります。
2004年1月8日23時過ぎ、はすみさんが
「いつまでも次の駅に着かない」と不安な様子で掲示板に書き込む
↓
住人の「車掌が発作を起こしているかもしれないから呼びかけてみては?」
というアドバイスに従い、車掌室に向かう
↓
車掌室はブラインドがかかっていて中は見えず、窓を叩いても返事がない。
↓
いつもはないはずのトンネルを抜けると、
やっと『きさらぎ駅』という無人駅に停まる
↓
降りて様子を見ているうちに電車が行ってしまう
↓
家に電話して迎えに来てもらうとするが、
家の人は『きさらぎ駅』が地図で探せない
↓
GPSも機能せず、公衆電話もなく、110番でもいたずら扱いで、八方塞がり
↓
「線路を辿ってみれば?」というアドバイスに従い駅を出る
↓
太鼓と鈴の音が聞こえる
↓
「危ないから線路の上を歩いちゃダメ」という声に振り返ると
10Mほど手前に片足のおじいさんがいて、すぐに消えた。
↓
音が近づいてくる
↓
伊佐貫(いさぬき)トンネルに入る
↓
トンネルを抜けると、親切な人がいて、「ここは比奈」とのこと
車でビジネスホテルまで送ってくれるという
↓
親切な人の様子がおかしい。車もずっと山へ向かっている
↓
親切な人が、訳の分からない独り言をつぶやきはじめた
↓
はすみさんからの連絡が途絶える
『きさらぎ駅』とは黄泉の手前?
太鼓と鈴の音から、少し物語っぽくなる?
たしかに、片足のおじいさんが消えたとか、完全にホラー映画!!
ホラーだけど、片足のおじいさんといえば、道祖神にも片足の神様多いんだよね。
それと、黄泉比良坂(死者の住む黄泉の国の入り口)を塞いだ大岩-道返之大神-も道祖神。
死者の住む入り口を塞いだってことはいい神様なんですか?
村の守り神だったり、旅の神様だったりするからいい神様だと思うよ。
ところで、きさらぎ駅の手前の駅に『やみ駅』という駅があるらしいんだけど、
やみ ⇒ きさらぎ ⇒ かたす
『やみ駅』?
うん、この『やみ駅』を『黄泉(よみ)駅』と読む説があって ⇒ Pixiv百科事典-きさらぎ駅 余談
私的には、このトンネルは黄泉への入り口であり生と死の境界でもある黄泉比良坂的な位置だと思ってる。
『きさらぎ駅』自体を黄泉の入り口とする説も見かけたけど ⇒ ここは異世界なのだろうか?存在しないはずの駅たち – NAVER まとめ
『きさらぎ駅』はどっちかというと「黄泉の国の最寄り駅」的な位置じゃないかと。
2016年8月15日追記
集落に繋がる道の辻に、石造の道祖神や祠や地蔵があるのは、道すがらや旅の安全の祈願祈念だけでなく、常世との端境にある結界の意味を持つ。
※佐藤から追加情報来たので一応、追記しておきます。
だとすると、片足のおじいさん(道祖神)は、はすみさんが黄泉に行くのを止めようとしてくれたってことでしょうか?
推測だけど、たぶん。
あとさ、出棺のとき太鼓の音や鈴の音を鳴らす宗派があるらしいね。 鼓鈸三通(くはつさんつう)とか、他にもいくつか。
出棺の太鼓と鈴の音が近づき、片足のおじいさんの忠告を聞かず、黄泉の入り口かもしれないトンネルに入ったということは……つまり…………(゚A゚;)ゴクリ
7年後の『きさらぎ駅』
……と思うじゃん?
ところがこのはすみさん、2004年の7年後2011年に、再び書き込みしてるんだよ。
親切な人(運転してくれた人)が車を止める。
↓
暗い森の向こうに光が見える
↓
右の方から、男の人が歩いてきた
↓
あたりが光って、車に衝撃が
↓
運転手が消える
↓
右の方から歩いてきた男の人が
「なんでここにいる!ここにいてはダメだ!
今の運転手は、消した、今のうちに逃げるんだ!」
と、慌てた様子で言う
↓
男の人の言うとおり、泣きながら光の方へ歩く
↓
眩しくなったとき目をあけると、最寄り駅の前にいて、
両親が車から呼んでいた
↓
7年後の2011年の4月だった
ε-(´▽`*)ホッ
ε-(´▽`*)ホッ……じゃないだろ?(# ゚皿)凸
2004年1月から2011年4月って、7年3ヶ月経過してるっちゅーの!
タイムスリップ?
そういう、科学寄りな考察より、ここはオカルトに寄りたい。
『きさらぎ駅』臨死体験:佐藤の一考察
はすみさんの経緯は
新浜松駅 ⇒ トンネル(いつもは通らない)⇒ きさらぎ駅 ⇒ トンネル ⇒ 比奈 ⇒ 暗い山 ⇒ 明るい光 ⇒ 最寄り駅
トンネル二回通ってるね。
そこ!
戻ったということは、『新浜松駅』と『きさらぎ駅』の間の『やみ駅(黄泉駅)』に向かったってことだよね?
でも、『新浜松駅』『きさらぎ駅』間は、一度も電車が停車しなかったような。
黄泉を死者の国とすると、
『新浜松駅』=生 ⇒ 『よみ駅(黄泉)』=死 ⇒ 『きさらぎ駅』付近のトンネル=黄泉平坂(生者の世界と死者の世界の境界)
『新浜松駅』を出た後、電車内で心臓発作などで一度死にかけ、『やみ駅(黄泉駅)』で停車するかとおもいきや、完全に死んではいなかった。
なので、『やみ駅(黄泉駅)』を通過して、その先の『きさらぎ駅』に行った、中途半端な状態だったんじゃ?
ちょっとゾワッときました (;´▽`)
となるとはすみさんは、
生きた状態で『新浜松駅』を出た
↓
なにかしかの原因(心臓発作とか)で、電車内で死にかけた
↓
死に損なって中途半端な状態で、(きさらぎ駅)に降りた
↓
トンネル(黄泉平坂)をくぐって黄泉に向かう
↓
男の人に「戻れ」と言われる
↓
暗い森から明るい場所へ向かって走る
↓
最寄り駅=元の世界(生者の世界)に戻れた
という、臨死体験をしたのでは?
臨死体験?……((((;゚▽))))
最後に「なんでここにいるんだ?ここにいてはダメだ」と言われるのも、「完全に死んでないのになんでいるんだ?」ってことじゃないか?
臨死体験に共通した10の要素 : カラパイア 光、トンネル、追い返される(時期尚早だと言われる)あたりが少し似てますね。
2004年1月の書き込み時、トンネル抜けて出会った親切な人の車が、ビジネスホテルに行くと言いながら「山へ向かってる」と言っていたけど、「黄泉」の語源のひとつに「山」がある。
6.「山」説。黄泉が「坂の上」にあり、原義は山であるとする[4]。
だから、中途半端な状態で黄泉に迷い込んでしまったけど、「完全に死んでないのになんでいるんだ?」と、戻されたわけで。
うわああああ;
そんで、これはまとめ見てはじめて気づいたんだけど、「伊佐貫」=「イザナギ」て説があるんだよ。
死んじゃったイザナミを追って黄泉比良坂から黄泉の国に行った、古事記に登場する神様の名前が「イザナギ」。
イザナミは神様だから臨死体験というのは変だけど、死の国に行って、生の国(高天原)に帰ってきたというのは同じ。
言われてみればだけど……で、でも7年3ヶ月のアレは?
あー、それは生きて戻れた「対価」かも?
というわけで、佐藤の走り書きメモと聞き取りから作成した、「はすみさんの『きさらぎ駅』からの生還、全行程」です。
※クリックすると大きな画像になります。ならない場合はこちら⇒奇跡的に生還したはすみさんの『きさらぎ駅』全行程※佐藤の走り書きメモ
※ アイコンは、トンネルと線路以外ICOOON MONOさんからお借りしました。いつもありがとうございますm(_ _)m
超法規的措置とか……;; 私のホラー気分返してください!
でも、「黄泉から帰って蘇る」の図、わかりやすかろ?
てか、なにげに、バッテリー残量と命(ライフ)の残量が暗喩になってる作りとか、はすみさんウマイよね。
作りがウマイとか言っちゃうと、話が現実味をおびちゃうじゃないですか!
では次に、現実的な考察。
現実的な考察
とある小説『そのケータイはXX(エクスクロス)で』のステマだという説もあるんだよね。
「きさらぎ駅 元ネタ」で、検索するといくつか出てくるけど、小説の一部とはすみさんの書き込みが似ているらしい。
あーもう、まったく怖くなくなりました。都市伝説特集なのに……(;´▽`)
まあまあ、色んな面から考えたほうが面白いじゃん。
個人的には、これもイメージ近いと思う 地図にない町(1976年、仁賀克雄編)-wiki
元ネタではないけど、存在が中途半端な場所ということで言えば、結構あるあるネタだし。
ホラー気分は台無しですが、くつきも調べてみました。
静岡県新浜松駅からの電車ってことはそこが始発の路線、『遠州鉄道』ですよね。 新浜松駅はひとつしかありませんし。
ところが、新浜松から西鹿島までを見てみると、駅から駅の間はだいたい2分。
はすみさんの、「乗った電車は11時40分」という発言から調べてみましたが、 23:40新浜松発-西鹿島行き
はすみさんの「いつもは、5分、長くても7~8分」という発言とは食い違うよね。
ついでに、新浜松駅 ⇒ 比奈駅 東海道・山陽新幹線で約2時間。
てことは、……;;;
無理やりこじつければ、
- パラレルワールドからの書き込みだった。
- 新浜松駅 ⇒ 比奈駅 間は、ワームホールで移動した。
とか?
オカルト寄りから宇宙物理学寄りに(笑)
でもさー、いくら宇宙物理学でも、『きさらぎ駅』の現実的な考証としてはまだファンタジーすぎると思う(笑)
じゃ、結局なんだったんでしょうか?
はすみさんの最初の投稿2004年から12年経ってても、親しまれてるんだよな。
最近は、一部ネタ化してないでもないけど。
トレンド入りの『きさらぎ駅』はTwitter民の反応が秀逸「帰宅ラッシュ」に「今後迷う人への提案」など – Togetterまとめ
ネタ化するくらいに、親しまれて?いるってことですね。
楽しませてもらえる、面白い話、これが答えってことでいいじゃん。
こういうネタは、あまりシロクロつけずに、謎は謎のままいつまでも大事に楽しむのが都市伝説道。
はあ。
まとめ
佐藤の一考察をまとめると
- 伊佐貫トンネルは、黄泉比良坂?
- 片足のおじいさんは、黄泉へ行かないよう阻止してくれる道祖神(道返之大神)?
- 黄泉(死)に近づくにつれ、鈴と太鼓の音が大きくなる。(出棺時、太鼓と鈴の音を鳴らす宗派がある)
- 『新浜松駅』を出た後、電車内で一度死にかけて戻ってきた一連の流れは、臨死体験?(誰かに戻れと言われる、光を見るというのは臨死体験パターン)
- 山へ向かう車は黄泉に向かっていた?(黄泉の語源のひとつに「山」がある)
- 7年3ヶ月経過してしまったのは、生還出来た対価?
ネタ的にはだいぶ古いので、考察もかぶってるかもだけど、駅名が古事記ネタというヒント以外は、一応ゼロから考察しますたです。
なんだかんだ言って、みんな『きさらぎ駅』大好きだよね。
まあ、面白いですけどね。
ていうか、今ふと思いつたんですけど、「7年3ヶ月経過した」の詳細が知りたいですよね。
駅で7年3ヶ月も両親が待っていてくれた? それに、はすみさんも一気に7年3ヶ月歳をとったんでしょうか?
シッ!!
え?(´▽`;)
シロクロハッキリつけずに終わるのが、都市伝説の楽しみ方だってさっき言ったでしょーが!
そ、そうでした;;3¥
というわけで、皆さまにも、「夏の怪談『きさらぎ駅』とその考察」をお楽しみいただけましたら幸いです。
信じるか信じないかはアナタ次第……でっは~(*´▽`*)ノシ
スケジュール
『くつキッチュ』ブログでは、佐藤の出版ネタを借り、創作者さん支援記事を更新中です。
今後の予定↓
自己防衛用、弱小個人のネタ保管のアイディア個人でできる著作権?管理(タイムスタンプサービス等)挿絵に使わせてもらったセルシス素材の紹介写真をネットに公開する時の注意点など New!「ステガノグラファー」不具合と応急処置の話 New!モバイル表示が爆速になるとウワサの「AMP」って何? New!WordPress4.5更新後の不具合と対策法 New!Pixivのテンプレート配布の話とPixiv、BOOTHでの「アカウント共同管理」は、問題ない話 New!表現の自由と山田太郎議員のはなし New!AMPエラーの原因、もしかしてyoutube、Twitterの埋め込み? New!※未更新ですが、WPプラグインをインストールしなおしたら、エラーメッセージが来なくなったので自分に合った小説投稿プラットフォームを厳選しよう! New!※おまけコーナーで、更新したの忘れてました;- BCCKS小ネタ(パネルが文字数に応じて拡大されない場合の対処、よく使うルビの辞書登録など)
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プロデュース被験者:サトウトシオ
『宇宙(セカイ)をデバッグする、簡単なお仕事です。』 の宣伝です。
いやー、『きさらぎ駅』おもしろいよね。
わたしも、大好きな七福神つながりってことで古事記にも興味あるので、色々楽しめた。
それはもういいので、電子書籍の宣伝をしてください。
山の中で出会った男の人って、「いてはいけない人間を元の世界に返してくれる」という点で、時空のおっさんにも役割が類似してるけど、なんと、『宇宙(セカイ)をデバッグする、簡単なお仕事です。』 の次巻にも時空のおっさんが登場します。
ウチの時空のおっさんはビール腹の中年男だよ。
ムリヤリつなげた!(;´▽`)
ちなみに、今日は語りきれなかった、『かたす駅』に関わるのが、七福神の大黒天。
わたしの一推し福神!!
山形土産に推し天写真をもらった ʕ﹃ – ● ʔ~。◎゜ pic.twitter.com/OAuP2XnOq1
— 佐藤利音 / サトウトシオ (@310104o) November 23, 2015
こち柱様も、ウチのツートップキャラのモチーフにさせていただいております。
イチオシふくじん? (;´▽`)
あー、佐藤は大黒天大好きですよね、知ってます。写真あげたのくつきですし。
というわけで、七福神ファンの佐藤がお送りする、 『宇宙(セカイ)をデバッグする、簡単なお仕事です。』【0】 は、今後、pixivBOOTH、ニコニコ系での公開も予定しておりますので、見かけたらお手にとって頂ければ嬉しいですm(_ _)m
宇宙(セカイ)をデバッグする、簡単なお仕事です。【0】 ランディングページ
『宇宙(セカイ)をデバッグする、簡単なお仕事です。』 佐藤利音著
針の目 illustration by @310104o – サトウトシオのブログ【砂糖と塩】 https://t.co/b8JOpB0Eh5
— MIBの日常 (@uchu_debug) June 16, 2016
素材マネキン用に頼まれてたやつ ;_φ;ʕㅂ╹ 」 ∠)_;; pic.twitter.com/LB647oleuq
— 佐藤利音 / サトウトシオ (@310104o) May 6, 2016
クジラと骨とオムライス https://t.co/GVi5dtJPSo
— MIBの日常 (@uchu_debug) March 13, 2016
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