国政介入:粘る朴大統領、「隠れ支持者」に期待か

 朴槿恵(パク・クネ)大統領の国政復帰や与党・セヌリ党、朴大統領に近い「親朴系」の強攻突破モード転換の背景には、いわゆる「シャイ(shy=恥ずかしがり屋の)朴槿恵」への期待があるとの見方が浮上している。「シャイ朴槿恵」とは、朴大統領を依然として支持しているが、周辺の視線を意識して世論調査では「朴大統領を支持している」と言えない、隠れた与党系支持層のことだ。

 米大統領選挙の世論調査でトランプ氏を支持すると言えなかった隠れた有権者たち、すなわち「シャイ・トランプ」のように、朴大統領にも隠れた支持層があるということだ。大統領府と親朴系は「ある程度時間がたてば、こうした支持層が戻ってくる」と信じている様子だ。

 世論調査企業「韓国ギャラップ」のチャン・ドクヒョン部長は「今週の当社調査を見ると、大統領支持率は5%、与党支持率は15%だった。これを考えると、『シャイ朴槿恵』は最高で10%前後だろう。こうした支持層が戻ってきたとしても、国政の動力を確保できるほどに支持率が上がるのは難しい。大統領支持層が再結集するには、検察や特別検察官による捜査を経て大統領が潔白であり、これまで無念の思いをしてきたことが明らかになるなど、確実な根拠も必要だ」と語った。

 別の世論調査企業「リサーチ・アンド・リサーチ」のペ・ジョンチャン本部長は「投票前に特定候補者の支持を明らかにしない『隠れた支持者』は、投票所では本心を表すが、悪材料で大統領や政党支持が下がると、その悪材料が解消されるまでは票を取り戻すのが難しい」と言った。

 ソウル大学のパク・ウォンホ教授は「米国でもきちんと検証されていない『シャイ・トランプ』現象を韓国にそのまま当てはめるのは困難だ」と話している。

洪永林(ホン・ヨンリム)記者
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