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そして誰もNHKを信じなくなった
軍人が威張り散らし、庶民は誰一人自由を謳歌できない。戦前戦中の日本は暗くて誰も希望を持てない時代だった。そんなシーンを何度も垂れ流し続ける公共放送といえば、言わずもがなNHKである。誤解と偏見に満ちた番組をNHKはなぜ作り続けるのか。「暗黒史観」を無意識に刷り込んでいく巨大メディアの罪を再び考える。
軍人が威張り散らし、庶民は誰一人自由を謳歌できない。戦前戦中の日本は暗くて誰も希望を持てない時代だった。そんなシーンを何度も垂れ流し続ける公共放送といえば、言わずもがなNHKである。誤解と偏見に満ちた番組をNHKはなぜ作り続けるのか。「暗黒史観」を無意識に刷り込んでいく巨大メディアの罪を再び考える。
ステレオタイプを固定するだけ
先の大戦当時の防空演習 「とと姉ちゃん」に出ていた、「非国民め!」とか威張り散らす方の役柄の描き方が、どうなんだろう、というツイートに、いくつかご意見をいただいた。やはり、注目度の高い朝ドラならではだろう。以前から思っているのだけれども、戦争中に表れた「非国民め!」というような方を描きつづけることで、そのようなステレオタイプを固定化し、いわば「型」として、動態保存することにつながるのではないか、と感じるのである。
日本のメディア状況を概観すると、決定的に欠けているのは、社会的にシリアスな問題を笑いに変えるコメディで、思考の柔軟性が失われる原因になっている。戦争のことだって、コメディにできないわけではない。むしろ、コメディにすることで、真相が見えてくる。日本でもミスター・ビーンで有名なローワン・アトキンソンが出ているBlackadder goes forthはBBC制作の戦争コメディで、戦争中の無能な上官と、その上官の命令になんとか従わないで生き延びようとする兵士の間のドタバタを描いている。
戦争は、美名の下に行われるけれども、実際の上官は必ずしも判断力があるわけではなくて、むちゃくちゃな命令をして、しかし戦場だから逆らうと軍法会議にかけられる、という不条理を、コメディにしているのである。
今朝のBBC Radio 4のThe Now Showも第一次大戦の特集をしていて、当時の状況を、音声コメディにして流していた。もちろん戦争は悲惨だが、このように笑いのメタ認知を通して、柔軟な思考をすることで、かえって、その構造の本質が見えてくるのである。
戦争に関する日本のドラマ、映画の描き方にはある種の「生真面目さ」「ノージョーク」の型があって、そこには定番的に「非国民め!」の人が出てくるのだが、そのような存在の滑稽さ、愚かさを笑いで描いて置かないと、結局、固定観念を動態保存するだけで、あまり良いことにならないと思う。
まあ、理屈はともかく、Blackadder Goes Forthは全6エピソードがどれも珠玉で、ぜひ機会があったら見ていただきたいと思う。EU離脱のこともすでにジョークにしている英国民のしたたかさ、思考の柔軟さは凄い。日本にはお笑いはあっても、コメディがない。(茂木健一郎 facebook、2016.07.01)
高校生を利用した卑劣
中国のために「世論誤導」
経営実態はナゾだらけ
NHKでも信用し過ぎてはだめ
マスコミにウソ(マスコミはウソと思っていない。自分たちは特権階級だから庶民には伝えるべきと考えるものだけ伝えれば良いと思っているが、それがウソになっても気がついていない)を伝えられると、時には命に関わることになります。その典型的なものが、最近では「減塩食」、「コレステロール」、そして「原発」でしょう。
減塩食で血圧が下がると錯覚して血管障害でなくなった方、逆に減塩食で血圧が下がりすぎてガンや認知症になった人、コレステロールの少ない食事をしてガンの死亡率が2.5倍の領域(180以下)になりガンで命を落とした人・・・テレビや新聞の健康欄が繰り返していたことで命を落とした人が多いと推定されます。また原発事故の時には「原発からの距離の二乗に反比例して放射線が減る」というNHKに出た東大教授の話を信じて風下に逃げ、大量の被曝をした村の人などがその典型的な例でしょう。そこで、まずはマスコミの報道のうち、どういう情報が危険なのかを整理したいと思います。
減塩食で血圧が下がると錯覚して血管障害でなくなった方、逆に減塩食で血圧が下がりすぎてガンや認知症になった人、コレステロールの少ない食事をしてガンの死亡率が2.5倍の領域(180以下)になりガンで命を落とした人・・・テレビや新聞の健康欄が繰り返していたことで命を落とした人が多いと推定されます。また原発事故の時には「原発からの距離の二乗に反比例して放射線が減る」というNHKに出た東大教授の話を信じて風下に逃げ、大量の被曝をした村の人などがその典型的な例でしょう。そこで、まずはマスコミの報道のうち、どういう情報が危険なのかを整理したいと思います。
まず第一に「政府が次のように発表した」とか「厚労省の文書によると」というように政府や官庁、それに癒着している専門家(主として東大教授)が発表したり、話したりしたことを「そのまま」報道した場合には「ほとんどウソ」と受け止めたら良いと思います。典型的な例を数例、示したいと思います。御嶽山は60名ほどの犠牲を出した噴火の前、噴火の可能性はあったのですが、山頂の地震計は故障中(報道されていない)で、地元からは警戒レベルを上げると観光客やゴルフ客が減るとの圧力があり(伝聞で確認できていないが、一般的には常に圧力があると専門家から直接、聞いた)、レベル1で据え置いた。レベル1は安全だから火口の付近まで行ってよいということだから、親は子供を登山させ、命を落とした。気象庁と噴火予知連絡会の東大教授は、科学的事実を国民に伝えるより、お金やメンツを大事にし、NHKなども地震計の不備、レベルの検討の内容を取材しても報道しなかった。
次の例は「コレステロールの規制値」で、全部のマスコミが政府(厚労省)の発表通り、「140から199」が望ましく、コレステロールの多い食品を食べないようにと繰り返し報道した。しかし、メタボ報道の時にはすでに「コレステロールは220-260ぐらいがベスト」、「コレステロールが180以下の場合、ガンの死亡率が2.5倍になるなどは私も知っていたことだ。
マスコミの記者の一部は異論のある医師を取材していたが、「政府の通り報道する方がバッシングされない」ということでメタボ報道を正しいとした。マスコミがメタボ報道を正しいとしたのは「科学的に正しいことを取材で確認した」のではなく、「政府が発表したから」という理由だった。私でも分かっていたことをNHKが分からないはずはないし、もし取材が不十分ならそれも含めてNHKの責任だ。第一の原則。ニュースや情報番組で「政府が」とか「東大教授が」といった場合は、その内容の真偽を取材で確認していないので、信用してはいけない。(武田邦彦公式ブログ 2015.10.05)
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