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ホワイトボードカレンダー2017

今日のダーリン

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・「真剣である」ことは、簡単なようでむつかしい。
 人は、あんがい真剣じゃないものです。
 真剣そうに見えていても、真剣そうに見せていても、
 ほんとうに真剣だということは、
 あんまりなかったりするものです。
 涙ながらに語ったとしても、怒声をあげて叫んでいても、
 そういうことは、あんまり関係ないのです。
 感情を激しく表現していても、真剣とはちがいます。 
 「真剣である」ということが、
 人にしっかり届いたときには、
 意見を異にする人たちの間にあっても、
 こころが通じます。
 そんなことを言うぼくが、
 「真剣である」がどれほどあるかと問い返されたら、
 ときどきある、くらいしか答えられません。
 でも、なくはないです。
 さらに言えば、真剣が通じなかったこともあります。
 
・昨日、「東京電力福島第1原発」に、
 はじめて福島の高校生たちが見学に入りました。
 両親と話し合って許可を得て、
 校長先生ともしっかり討論をしてきています。
 あらかじめ書面にもつくってあった質問の数々は、
 メディアの人たちも真っ青の、核心をついた内容でした。
 東電福島復興本社の石崎芳行代表や、
 廃炉推進カンパニー最高責任者の増田尚宏さんに、
 見学バスのなかで静かに質問し続ける女子高生たちを、
 ぼくも、たぶん取材の記者たちも、
 じぶんたちの若いころと比べて見ていたと思います。
 福島の高校生たちの真剣さが、美しく見えたのでした。
 重くもないし、感情をぶつけているのでもない。
 でも、「真剣である」ことが、空気をつくるんですよね。
 むろん、その真剣さに、石崎さんや増田さんも、
 迫力を感じるほどの真剣さで、静かに答えていました。

 大きな事故、不幸からはじまったことなのですが、
 この人たちが、次の時代を拓いていくのだなぁと、
 なんだかわくわくするような気持ちになりました。
 絶望は愚か者の結論、未来はあの人たちの時代ですよね。
 軽やかに、そして真剣に、どうかたのしくね。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
大人たちは、種蒔く人たちに、どんな畑を贈れるのだろう。

土曜日、日曜日と祝日の「ほぼ日」は9時に更新しています。
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