2004年本屋大賞で3位に選ばれた「アヒルと鴨のコインロッカー」は、伊坂幸太郎先生の作品で、隣人から「書店へ強盗」するように誘われてストーリーが展開されます。この物語に登場するいくつかの名言や謎かけの言葉を紹介します。
アヒルと鴨のコインロッカーのストーリー
名言や、謎かけの言葉より、ストーリーが知りたいと思った方は下のリンクをクリックして下さい。私が以前、アヒルと鴨のコインロッカーの書評を書いた記事です。このリンク先をご覧になったら、この作品のストーリーが詳しく分かるでしょう。
この作品の名言
本屋の強盗を誘ってきたのが「河崎」という隣人ですが、この隣人は頭が狂っている訳ではなくて、哲学者っぽい事を言います。その中でも思わず、その通りだと頷いてしまった言葉を紹介しましょう。
法律は間違ってる
河崎が、本屋を強盗しようと誘ったら、椎名に「法律に違反しているから良くない事だ」と反論される時に言った言葉があります。それは「今、日本の政治家が正しいか?……政治家は正しくない。つまり、法律は間違ってる」と言いました。この言葉はあながち間違っていないと思います。書店を強盗するというのは、大きな間違いですが、日本の法律は間違っているでしょう。
加害者の人権ばかり優先して、多くの遺族の方が血の涙を流しているのです。それでも日本の法律は加害者を厳しく罰しない。このような法律を変えようとしない日本の政治家は確実に間違っているでしょう。そのように考えると河崎の「法律は間違ってる」と言うのはその通りだと思う訳です。
この作品の謎かけ
読者が首を傾げたくなる謎かけのような言葉がいくつか登場します。その言葉の意味を書いてしまえば、本を読む楽しみを奪ってしまうので、それとなく紹介します。
裏口から悲劇は起きるんだ
河崎が一人で書店を襲わないのも理由がありました。それは店員を逃したくないから、椎名に書店の裏側で待機して欲しかったからです。椎名にはドアを蹴っ飛ばして、裏口にも仲間がいるんだぞと店員に知らせたかったのですが、なぜそんな事をする意味があるのか椎名には理解不能でした。
そんな椎名に、河崎は「裏口から悲劇は起きるんだ」と説明するのです。この言葉の意味は、河崎と名乗る男の悲しい過去と大きく関係していたのです。そうとも知らずに、椎名は結局手伝う事になったのです。
神様を閉じ込めるんだ
河崎と名乗っていた男は、数年前に付き合っていた女性から「神様を閉じ込めて置けば、悪い事をしてもばれない。」(電子書籍 ebookjapan 663P アヒルと鴨のコインロッカー 引用)
河崎はそう言って、神様と考えている物をコインロッカーに閉じ込めて置いたのです。椎名は、その物を知ったら、意味があるのかなと困惑してしまいます。