【ワシントン=川合智之】トランプ次期米大統領は18日、司法長官に側近のジェフ・セッションズ上院議員(69)を指名すると発表した。セッションズ氏はトランプ支持を最も早く表明した連邦議会議員。大統領補佐官(国家安全保障担当)にはマイケル・フリン前国防情報局長を指名する。トランプ氏は保守派の側近を重要閣僚に就けることで、オバマ政権からの路線転換を印象づける狙いがある。不法移民対策や捜査機関の権限強化が進む可能性が高い。
選挙から10日での閣僚指名は異例の早さとなる。2008年大統領選で勝利したオバマ氏が主要閣僚を指名したのは12月1日だった。政権移行チームは幹部の離脱など内紛が報じられており、早期指名により選考が進んでいることをアピールする狙いもあったとみられる。
セッションズ氏はアラバマ州司法長官などを務め、1997年から上院議員。不法移民や同性婚、女性の妊娠中絶の権利などに批判的な保守派として知られる。
フリン氏を指名する国家安全保障担当の大統領補佐官は閣僚級のポストで、米国家安全保障会議(NSC)を仕切る。オバマ政権でも側近のライス氏が務める。フリン氏は党予備選で外交アドバイザーとして政策を練った。17日の安倍晋三首相とトランプ氏の会談の冒頭にも同席した。
米中央情報局(CIA)長官はマイク・ポンペオ下院議員(52)を指名する。ハーバード大院ロースクールを修了し、2010年から下院議員。保守派草の根運動「茶会」(ティーパーティー)の支援を受けた。12年のリビアのベンガジで米大使ら4人が殺害された米領事館襲撃事件で、ヒラリー・クリントン国務長官(当時)の責任を強く追及していた。
トランプ氏の政権移行チームは内紛で幹部の離脱が相次ぎ、手続きが遅れているとの指摘もあった。同チームは外交・安全保障、経済、内政の3グループに分かれてオバマ政権からの引き継ぎを進める計画を発表。18日にトランプ氏と政権移行チームが2時間の会合を開く予定だ。