韓国国防部(省に相当)とロッテは16日、終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備に向け、保有する土地を交換することで最終合意に達した。国防部はTHAAD配備先として確定した慶尚北道星州郡の「ロッテスカイヒル星州カントリークラブ(CC)」の敷地を取得。ロッテは代わりに京畿道南楊州市の軍用地を取得する。双方は正確な価格算定に向け、土地の鑑定評価を行うことで一致した。1カ月以上に及んだ土地交換交渉が合意に至ったことで、THAAD配備に弾みが付きそうだ。現在の計画では、来年7-9月に米本土のTHAAD砲台が星州に配備される予定だ。
THAADが配備される慶尚北道星州郡草田面のロッテスカイヒル星州CCは面積148万平方メートルで、公示地価は450億ウォン(約41億7000万円)、ロッテの財務諸表上の価格は855億ウォンとなっている。国防部関係者は「鑑定評価では首都圏にある南楊州市の土地が星州のゴルフ場よりも高値が付くとみられ、南楊州の軍用地20万平方メートルのうち、ゴルフ場の価格相当分をロッテに譲渡することになる」と説明した。
国防部は入札方式で鑑定評価機関を選定する。ロッテも別の鑑定評価機関を指定する。
鑑定評価の結果を受け、ロッテは理事会(取締役会)などを開き、土地交換を最終決定する。土地交換契約は早ければ年内にも結ばれる見通しだ。国防部はゴルフ場の所有権譲渡を受け次第、在韓米軍地位協定(SOFA)に沿って、在韓米軍に用地を提供する手続きを取る。その後、THAAD基地の設計と施工は米軍が行う。インフラは韓国政府が提供しなければならないが、既に星州ゴルフ場の周辺には電気、水道、道路などが整備されており、負担は小さい見通しだ。