■小さないのち 児相の現場で

 「いまから来い! なぜ来ていないの?」。受話器から女性の大声が響く。

 午後3時前、西日本にある児童相談所(児相)。女性ワーカー(児童福祉司)が担当する20代の母親からだった。身体的虐待が疑われたため半年ほど前に幼児を保護し、その後、乳児院に預けている。

 親元に戻すことを目指し、乳児院と協力して週1回、1時間の親子面会を続ける。この日はその面会日だったが、女性ワーカーが立ち合わなかったことに母親が腹を立てたのだ。

 「お母さん、すみません。今週は私は行かない週だとお伝えしたと思うのですが」。そう説明しても納得してもらえない。「私を大事に思ってくれていない!」。女性ワーカーは20分ほど耳を傾け、「来週お会いできますからね」と電話を切った。

 この女性ワーカーは30代で虐待の対応チームは4年目。1人で約70件の事案を担当する。家庭訪問や一時保護した子どもとの面談など、仕事は山積みだ。

 午後4時50分、電話が鳴った…

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