交流サイト(SNS)を使った付きまといを新たに規制対象とすることなどを柱としたストーカー規制法改正案が18日、参院本会議で全会一致により可決された。週明け以降に衆院で審議され、今国会で成立する見通しだ。
現行法はしつこい電話やファクス、メール送信を付きまといとして列記する一方、SNSについては明記していない。だが5月に東京都小金井市で音楽活動をしていた女性が男に刺された事件では、女性は「ツイッターに男から執拗な書き込みをされている」と警視庁に相談していた。
こうした事件を未然に防ぐため、改正案はSNSによるメッセージの連続送信や、個人のブログへの執拗なコメント書き込みといった電子通信機器を使った付きまといを幅広く規制する。
ストーカー行為罪の懲役刑の上限を「6月以下」から「1年以下」に引き上げるなど罰則も強化。緊急の場合、加害者に事前に警告しないで公安委員会が禁止命令を出せるようにする。被害者が告訴をためらっていても起訴できるよう「非親告罪」への変更も盛り込んだ。〔共同〕