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【北朝鮮拉致】
拉致被害者に日本語の響きを… 短波ラジオ「しおかぜ」で歌うミュージシャンの思い
収益は被害者の家族会に寄付された曲。山口さんは歌の終わり、会場に向けてこう呼びかけた。
「必ず、必ず迎えにいきます。皆さんと心を一つにして、多くの皆さんと思いを共有しながら、さらわれた人を取り返す。本当にただそれだけです。早く家族の元に返してあげたいんです。温かい家族の元に。絶対にあきらめない、その思いで、これからもしっかり伝えていきます。そしてこの歌を早く歌わない日がくるように」
「音楽通じて関心を」
コンサート終了後には、各出演者が拉致被害者救出に込めた思いを語った。
「時を超えた恋文」を披露したsayaさんは「私は歌い手なので、歌を通して励ましたりとか、日本語の響きが安らぎになることもあると思って、きょうは活動をさせていただいた」と話し、こう続けた。
「正直に申し上げますと、こういうことをやっている場合ではなくて、家族がまだ生きているうちに返してもらわないと、それは祖国に帰るということにならないと思うんです。一刻も早く、安倍政権には本当に期待しているのでがんばってやってほしいと思います」
弦楽四重奏でモーツァルトの「ディベルティメント」などを披露した東京芸大の山田香子さんは「私たちは音楽をやっているので、音楽の力を通して国民の皆さんに拉致問題のことを少しでも関心を持っていただいて、一刻も早い被害者の方々の帰国がなされればいいと思います」と話した。
「希望の光、届け海を越えて」と題して行われた今回の収録。被害者の帰国はなかなか実現しないが、決して奪還をあきらめない気持ちが音楽を通じて、北朝鮮に発信された。