亀頭包皮炎で知っておきたい知識と軟膏について

ペニスが痒い、匂いがきつい、亀頭の色が変、といった異変があれば、亀頭包皮炎の可能性があります。放置したままにすると最悪の場合は陰茎癌になる危険もあるので、なるべく早く治療しましょう。亀頭包皮炎は菌による炎症で、主に軟膏で治療します。しかし、原因や症状によって効く軟膏が違うので、治療には正しい知識が必要になります。

亀頭包皮炎の原因と具体的な症状

悩む男性

・細菌性亀頭包皮炎

亀頭や包皮にはブドウ球菌、大腸菌、連鎖球菌、腸球菌などが潜んでおり、これらの細菌が亀頭や包皮の傷から入り込んで炎症を引き起こします。また、溜まった恥垢に雑菌が繁殖し炎症を引き起こすケースもあります。

ペニスに痒みや軽い痛みがあり、亀頭が赤くなる、ただれるといった症状が見られ、悪化すると膿が出ることがあります。不衛生な状態では恥垢に雑菌が繁殖し、そこから異臭を発するようになります。

・カンジダ性亀頭包皮炎

原因となるのは、カンジダという真菌でカビの一種です。常に皮膚や口の中、腸などにいますが、空気に触れている状態ではあまり繁殖しません。しかし疲労やストレスによって免疫が低下すると、異常にカンジダ菌が繁殖することがあります。

増殖したカンジダ菌によって炎症を起こした亀頭の周辺には、白い垢が溜る、患部がカサつき薄皮のようなものが付着するといった症状がみられるようになります。

初期症状は痒みや違和感がある程度ですが、放置していると赤くただれて痛みを感じ、更に悪化すると包皮から膿などの分泌物が出るようになります。そこまで悪化すると、鼠径部(足の付け根)のリンパ節が腫れることがあります。

・細菌性とカンジダ性の両方

細菌性とカンジダ両方が混合して発症するケースですが、厄介なのは治療薬が相反する効果を持っている点です。抗生物質は細菌性には効果がありますが、カンジダ菌には効かないのです。

抗生物質で細菌がいなくなると、その一方でカンジタ菌が増殖する可能性があるのです。そこで、細菌を殺すための抗生物質とカンジダ菌に対する抗菌剤を合わせて使用することになります。

しかし効き目には個人差があるので、状況に応じた専門医の処方が必要です。特に、このケースでは安易に市販薬を使用するのは危険です。

軽視して放置したままとか素人判断の対処はNG!

医者

細菌性は軽度の場合は痒みだけで自然に治ることもありますが、放置したままにしておくと悪化して炎症が強くなり、赤く腫れて痛みを伴ようになることがあります。

カンジダ性の場合は自然治癒することは期待できないので、放置したままだと更に症状が悪化してしまいます。同じ亀頭包皮炎でも、細菌性とカンジダ性では原因菌が違うので治療薬が異なります。

素人判断だと、間違った薬を選択して治療どころか逆に悪化させる可能性があるので危険です。亀頭包皮炎の症状が悪化すると、排尿に支障をきたす尿道炎、更には陰茎がんになる危険性もあるのです。ですから、軽視して放置するとか、素人判断で安易に市販薬で治そうとしてはいけません。

・包茎の人は要注意!亀頭包皮炎を放置すると危険

包茎の場合、普段は包皮に包まれていて亀頭が露出していません。その状態では不衛生になりがちで、菌を増殖させる恥垢が溜まって亀頭包皮炎を発症しやすくなります。

かといって、恥垢を除去するためにゴシゴシと強く洗うと、かえって亀頭や包皮を傷つけてしまい逆効果になるので注意が必要です。

亀頭が露出していれば空気に触れているのでカンジダ菌は増殖しづらいのですが、包茎だと亀頭が包皮に包まれ湿った状態なので菌が繁殖する可能性が高まります。

亀頭包皮炎の治療を途中でやめると、治りかけた症状がぶり返して何度も再発し慢性化することがあります。特に包茎だとその傾向が強いので、そういう場合は包茎手術が必要なるケースもあります。

手術の必要があるか否かについても自己判断せず、泌尿器系の専門医に相談することをお勧めします。

・まずは恥ずかしがらず医師に相談

大したことはない、そのうち治るだろう、そういう安易な考えは禁物です。特に、カンジダ性は自然治癒することはまずありませんから、安易に考えて放置したままにするのはNGです。

先に述べたように、原因によって治療薬が異なります。市販の薬を使うにしても、まずは医師の診断を受ける必要があります。

特に細菌性とカンジダ性が混合しているケースでは、治療薬を専門的な見地で処方する必要があるので、完治させるには専門家の診断が欠かせません。

患部がペニスだけにクリニックに行くのをためらってしまうかもしれませんが、悪化させれば陰茎癌を併発するリスクもあるのです。

軽微な症状でも、正しい治療をせずに自慰や性行為をすれば悪化する可能性が高くなります。症状があるにも関わらず性交すれば、相手の女性に感染するリスクもあります。

それに、症状の原因が亀頭包皮炎だけではなく、他の病気を併発しているとか、性病という可能性もあります。ですので、ペニスに異常を感じたら、恥ずかしがらず早めに医師に相談することが大切です。

原因や症状によって異なる軟膏の効用

亀頭や包皮は粘膜で敏感ですから、塗り薬はクリームではなく軟膏を使用します。必要に応じて内服薬を併用します。

専門医は症状の経過を診ながら薬を調整するので、完治するまで通院し続ける必要があります。途中で治療をやめると、再発を繰り返し慢性化することがあります。もし市販の軟膏を使うのなら、通院後に同じような症状が再発した場合に限った方が無難です。

・細菌性の治療に使われる治療薬

炎症がひどく腫れや痛みがある場合は、抗生物質の軟膏と内服薬を使用します。赤みとか痒みがある場合は、ステロイド入の軟膏、もしくは抗生物質とステロイドを混合した軟膏を使用します。

◎一般的に処方される抗生物質の軟膏

  • フシジンレオ
  • クロマイP
  • リンデロンVG
  • エキザルベ
  • ゲンタシン

◎ステロイド入の軟膏

  • グリメサゾン
  • ロコイド
  • キンダベート
  • ネオメドロール
  • プレドニン

◎細菌性の市販薬

  • テラマイシン軟膏
  • クロマイ-N軟膏

◎内服の抗生剤

  • オゼックス
  • フロモックス
  • クラビット
  • クラリス
  • ミノマイシン
  • グレースビット

・カンジタ性の治療に使われる治療薬

カンジダ菌には抗生物質は効かないので、治療には抗真菌剤入の軟膏を使用します。赤みと痒みがある場合は、ステロイド入り、もしくは抗真菌剤とステロイドを混合した軟膏を使用します。

◎一般的に処方される抗真菌剤の軟膏

アスタット

◎一般的に処方される抗真菌剤の軟膏

アスタット軟膏

◎カンジダ性の市販薬

ラシミール

カンジダ菌用というわけではなく水虫用の薬ですが、抗真菌剤なのでカンジダ菌にも効くと言われています。

・細菌性とカンジタ性混合の場合

抗生物質の軟膏と内服薬、抗真菌剤の軟膏とステロイド入り軟膏を併用します。2種類の菌が混合していますから、症状の推移を診ながら治療薬を調整する必要があるので、こまめな通院が必要になります。

パートナーの女性

女性の立場で考える亀頭包皮炎

・彼のペニスが亀頭包皮炎だったら

カンジダ膣炎になった経験や知識を持っている女性なら、もしかして原因は自分にあるのではないかと思うかもしれません。仮にガンジダ膣炎の症状があっても、カンジダ菌がペニスに及ぼす影響について知識のある女性は少ないでしょう。

もし彼の亀頭包皮炎がカンジダ性だとしたら、女性から感染した疑いが強くなります。その時、相手が自分だと考えるのか、それとも別の女性ではないかと疑うのかで対応が違ってくるでしょう。

信頼の度合いや性格によって異なるでしょうが、できれば信じて心配してくれる彼女でいてほしいものです。そして、完治するまで禁欲に協力してもらうことが大事です。

・カンジタ菌は女性の膣から移ることがある?

免疫力が低下していると、カンジダ菌が性器の周りに増殖してカンジダ膣炎を引き起こします。カンジダ膣炎を発症している女性との性行為によって、膣からペニスに感染することがあります。

しかしその感染率は5~10%と、それほど高くはありません。仮に感染したとしても、必ずしも亀頭包皮炎になるわけではありません。ですので、女性との性行為に神経質になる必要はありません。

カンジダ性亀頭包皮炎は性行為で感染することから性病と思いがちですが、厳密には性病ではありません。カンジダは常在菌ですから常に人間の体にいますが、普段は健康に害をおよぼすことはないのです。

疲れやストレス、糖尿病などは免疫力を低下させ、そういった状況になるとカンジタ膣炎や亀頭包皮炎を発症するのです。その意味では、常日頃から心と体の健康に気を配ることが一番の予防になるということです。

調べる男性

亀頭包皮炎の治療と予防における注意点

・性行為や自慰はしばらく我慢

原因が細菌性、カンジダ性の何れであっても、治療中の自慰や性行為は控えるべきです。もし彼女がいるなら、亀頭包皮炎であることを説明して協力してもらいましょう。欲望に負けて病気を隠して性交すれば、彼女の健康に悪影響をおよぼす危険があります。

でも、彼女と性交できないからといって、自慰に励むのは禁物です。どちらにしても、亀頭や包皮に過度な刺激を与えるので症状が悪化し完治が遅くなってしまいます。

・ペニスは清潔に!でもやり過ぎは禁物

亀頭や包皮は皮膚が薄いので、あまり神経質になって石鹸で強く洗うと亀頭や包皮の皮脂が失われ、傷がつくと炎症を起こし細菌が繁殖しやすくなってしまいます。

それに、洗剤で細菌は殺せてもカンジダ菌は殺せないのです。細菌だけを殺すことでバランスを崩し、かえってカンジダ菌を増殖させることになります。入浴時に石鹸やボディソープで体を洗い、ペニスについては恥垢をお湯で洗い流す程度で十分です。

・性行為の後処理

特に気を付けるのは、性行為の後処理です。仮に女性の膣にカンジダ菌が増殖していたとしても、行為の後にティッシュで拭き取るだけではなくシャワーで洗い流すことで予防になります。

全ての女性の膣内にカンジダ菌がいるわけではないし、仮に女性から菌を貰ったとしても必ず亀頭包皮炎になるわけではありません。あまり気にし過ぎると、パートナーとの関係がギクシャクする恐れがあります。

衛生面を過剰になって女性の陰部を石鹸で洗い過ぎると、本来持っている膣のバリア機能を失ってカンジダ菌を増殖させることになりかねません。男性の側で予防するなら、コンドームを着用することが有効です。

vitox-α