相槌マシーンはもう卒業! ビジネス英会話で最も重要な「発言力」を養う3つのテクニック

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日本語での会議では、積極的に発言をし、リードしていく力もあるけれど、それが英語になった途端、急に自信がなくなって、誰かの発言をただ“Yes.”と頷いて聞いているだけとなってしまう…こんな現状に悩んでいるビジネスパーソンは数多くいるのではないでしょうか。

まだ自分の英会話力に自信がない場合には、どうしても発言が控えめになりがちですが、英語での会議では、「発言しない」ということは「参加していない」のも同然と見なされ、最悪のケースでは、「もう次回の会議には出席しなくてもいいから」と、厳しい現実を突きつけられる場合もあります。

そのためには、ひたすら聞き役に回り相槌をしてその場を乗り切ろうとするあり方からはいち早く卒業し、自分から積極的に発言していく姿勢を持つことが求められます。

今回の記事では、英語に自信がないビジネスパーソンでもすぐに実践できる会話のテクニックを厳選してご紹介し、自分の発言の機会を増やして英会話力を高めていく方法をお伝えします。

その1:相槌ではなく「パラフレーズ」を使う!

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日本人は、相手の話を聞いている・理解しているという意味で「相槌」を頻繁に使用しますよね。しかしながら、“Yes.” “I see.”などと連呼しているだけでは、いつまで経っても英会話力は身に付いていきません。「いかに自分が発言していくか」という視点は、英語のスキルを向上させたいと願うビジネスパーソンであれば、常に持っておくべきです。

そこで、活用できるのが「パラフレーズ(paraphrase)」です。「パラフレーズ」とは、元の言葉を別の言葉で言い換え、同じ意味・内容を表現していくという方法です。これにより、相槌しているだけの状態から一歩抜け出し、自分が発言するチャンスを簡単に手に入れることができるのです。

たとえば、次の会話例は、SpeakerBが“I see.”などといった相槌をする代わりに、SpeakerAが発言した内容を別の言葉で言い換えたものになります。使用している単語や文構成は異なりますが、内容は同じであり、これがパラフレーズと呼ばれるものです。

<例>
Speaker A:I think we should do more research before carrying out the project.
プロジェクトを実行する前に、もっと調査すべきだと思います。
Speaker B:So you believe that more research is needed before we launch the project.
プロジェクトを始める前に、もっと調査が必要だということですね。

このように、相槌では一瞬で終わってしまう場面でも、相手の話した内容をパラフレーズすることで、発言をする機会をすぐに作り出すことができるのです。話す内容も相手の発言を基本とするため、イチから発言をするよりもハードルが低く、会話にも入っていきやすくなります。

英会話力を高めていくためには、このように、文章で英語を話す機会を意識的に作っていくことが大切です。相槌ばかりではなく、パラフレーズを活用して発言へと一歩前進してみましょう。

「パラフレーズ」で信頼感を与える

aizuchi_reliabilityまた、このパラフレーズは、相手との信頼関係をより深めるテクニックとしてもその効果を発揮します。

そもそも、パラフレーズは、相手の言っていることが理解できていなければできません。ですので、先述した例のように、相手が発言した内容を別の言葉を使って伝えることによって、「私はあなたの言っていることを理解している」ということを相手に伝えることができるのです。

自分の発言をパラフレーズされた相手側は、自然と「この人は自分の発言を理解してくれている」と判断することができ、結果として相手に信頼感を与えることにも繋がるのです。

その2:「聞き返しのテクニック」を身につける!

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リスニング力にある程度自信がある人でも、100%完璧に聞き取ることは、容易ではありません。ましてや、英語でのコミュニケーションにまだ慣れていない段階では、相手が言っていることを聞き取ることは困難ですよね。

そんな時に使うのが、「聞き返しのフレーズ」です。相手が言っていることが聞き取れなかった時には、“Excuse me?”“Could you say that again?”といったフレーズがよく使われます。

しかしながら、実践の場においては、これだけでは解決できない場面も出てきます。というのも、これらのフレーズは、相手に全く同じことを繰り返していってもらうようお願いしていることになるため、何度も“Excuse me?”を連発したものの、相手の話すスピードについていけなかったり、知らない単語が多かったりした結果、話が掴めず、会話がなかなか進まない……というリスクが出てきてしまうのです。特に、時間が限られている会議の場では、これは出来る限り避けたい事態ですよね。

そこで、ぜひとも身につけておきたいのが「聞き返しのテクニック」です。以下では、その具体的なテクニックを2つご紹介いたします。

1) 相手にパラフレーズしてもらうよう伝える

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実は、聞き返しの際にも役立つテクニックが、先にご紹介した「パラフレーズ」です。“Could you say that again?”のように、そのままそっくり同じ内容を言ってもらうよう促す代わりに、相手に発言をパラフレーズしてもらうようお願いするのです。パラフレーズしてもらうことで、相手から追加情報を引き出すことができるため、話がより理解しやすくなるというメリットがあります。

<例>
・Could you say that in a different way?
別の言い方で言ってもらえませんか?
・Would you please explain in other words?
別の言葉で説明していただけませんか?
・Could you elaborate more on your comment about〜?
〜に関するコメントについて、より詳しくお話しいただけますか?

このように尋ねると、相手は一度発言した内容を、別の言葉で言い直してくれるのです。すると、相手はより分かりやすい単語や表現を使うことを意識したり、具体例を用いて説明したりするなど、それなりに工夫をして伝えようとするため、話が理解しやすくなります。また、追加で引き出した情報から、話の内容を掴むきっかけを得られる可能性も高まるでしょう。

2)自分なりに整理した内容を相手に確認する

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また、自分が聞き取れた内容や理解できた範囲内のことを相手に伝え、その反応を見て、話の内容を掴んでいくというテクニックも実践の場では役立ちます。

<例>
・So, you mean…?
あなたの言っていることは、~という意味ですか?
・So what you are saying/asking is…?
あなたが言っている(尋ねている)ことは〜ですか?
・Could I just confirm?
確認させていただいてもよろしいでしょうか?
・Let me confirm this.
このことについて確認させてください。

上述したようなフレーズを使い、自分が理解した内容を相手に伝えます。すると、その内容が相手の意図していたものと異なれば、違うという反応が返ってきますし、もし正しければその通りだと話が進んでいきます。

自分が聞き取れた単語や拾えた箇所だけでも、まずは伝えてみることで話の内容を掴むヒントを得ることができ、会話を進めていく手助けとなるのです。

その3:つなぎの言葉「ヘジテーションデバイス」を使う!

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英語でのコミュニケーションにおいて、言葉が瞬時に出てこないという場面は、誰しもが経験していることだと思います。そんな時には、「ヘジテーションデバイス」を使って時間稼ぎをするのもひとつの方法です。

「ヘジテーションデバイス(Hesitation Devices)」とは、「filler(フィラー)」とも呼ばれますが、会話で言葉につまったときなどに使う、いわゆる「つなぎの言葉」です。“Let me see….”“well….”などがよく使われますが、これらは日本語の「えー」「あのー」「ええっと」などに相当する言葉で、それ自体は特に意味を持たず、会話の間を持たせるときに使われる表現です。

即座に言葉が出てこないという場面でも、ヘジテーションデバイスを活用することで、沈黙や無言になるのを避けることができ、時間稼ぎができるのです。

1)話の途中で言葉に詰まってしまったとき

次のフレーズは、話の途中で言葉に詰まってしまい「なんて言えばいいのだろう?」という場合に使える表現です。ただ黙り込むのではなく、自分の状況を相手に伝えるという姿勢は、コミュニケーションを円滑に進めていく上でも大切です。

<例>
・How can I explain this?
どう説明すればいいのでしょう?
・How should I say?
なんて言えばいいのかな?
・What’s the word I’m looking for?
なんて言おうとしてたんだっけ?

2)自分の発言を言い直す・まとめる

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英語を話すことに必死なときは、考えにまとまりがなくなり、結局自分が何を伝えたいのかよく分からなくなってしまう…という事態に陥ることも少なくありません。また、話している最中に、自分の文法や単語の間違いに気づいたり、違和感を感じたりすることもあるのではないでしょうか。

そんなときには、大事なポイントを強調する、もしくは自分の発言を言い直すことができる次のようなフレーズが役立ちます。

<例>
・I mean…
つまり〜
・what I mean is…
つまり、私が言いたいことは〜
・What I’m trying to say is…
私が言おうとしていることは〜
・My point is…
つまりは〜

このように、ヘジテーションデバイスをうまく活用して、沈黙を避け、せっかくの発言の機会を逃さないようにしていきましょう。

おわりに

ビジネスの現場ですぐに使える会話テクニックをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? ビジネス英会話力を高めていくために大事なのは、まずは「発言する」ことです。これらのテクニックをうまく活用して、相槌だけのコミュニケーションから卒業し、自分が発言していく場をどんどん増やしていきましょう!

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