電通は従業員の心構えとしてきた「鬼十則」について2017年の従業員向け手帳への掲載を取りやめる方向で検討を始めた。「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……」という内容が過重労働につながっているとの指摘を受けている。
自殺した新入社員の労災認定を受けて11月に立ち上げた労働環境改革本部で取り扱いを検討する。
鬼十則は1951年に制定された。中興の祖である4代目社長の吉田秀雄氏の遺訓。「仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない」など10項目がある。広告業界を中心に仕事への心構えとして有名で、電通では従業員向けの手帳に掲載している。