2016年11月18日05時31分
■小さないのち 児相の現場で
「どうかこのまま泣かないで」。西日本にある児童相談所(児相)の30代の女性ワーカー(児童福祉司)は祈るような気持ちでいた。腕の中に、母親から引き離して保護しようとしている赤ちゃんがいる。
女性ワーカーたちはこの日午前9時ごろ、20代の母親と赤ちゃんが暮らす家を訪れた。「おじゃまします」。2人で部屋に上がって母親と話をしながら、さりげなく赤ちゃんを抱かせてもらった。ニコニコと笑い、かわいいと感じた。
もう一人の職員が母親と話し込むすきをみて、女性ワーカーは赤ちゃんを抱いたまま玄関に向かい、外で待機していた別の職員に赤ちゃんを手渡した。その職員がその場を離れたのを確認してから、こう告げた。
「○○ちゃんを職権保護しました」
母親は叫んだ。
「いやや、いやや、いややあ~!」
母親は台所に走って包丁を取り…
こちらは有料記事です。無料登録すると1日1本記事をお読みいただけます。
こちらは有料記事です。無料登録すると1日1本記事をお読みいただけます。
こちらは有料記事です。無料登録すると1日1本記事をお読みいただけます。
こちらは有料記事です。無料登録すると1日1本記事をお読みいただけます。
残り:1824文字/全文:2183文字
新着ニュース
おすすめコンテンツ