食品の衛生管理 より厳しい国際基準を導入へ

食品の衛生管理 より厳しい国際基準を導入へ
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日本の食品の安全性を高め輸出を後押ししようと、厚生労働省は食品の加工業者などに対し、これまでより厳しい国際的な衛生管理の基準を導入する方針です。
新たに導入されるのは、「HACCP(ハサップ)」と呼ばれる国際基準の衛生管理の方法で、食品への異物の混入や食中毒などを防ぐため、加熱の温度管理や保管などを適切に行うための手順作りや、加工、調理の記録を残すことなどを義務づけます。

対象となるのは、食品の加工場や飲食店、食品の保管倉庫など合わせておよそ350万の施設で、指導に従わないなど悪質な場合は、営業停止などの処分を科すということです。

国内では年間の売り上げが100億円以上の大手企業のおよそ9割がすでに任意で取り入れています。一方、従業員が少ない中小規模の業者や飲食店は、対応が難しいことも予想されるため基準の一部が緩和される見通しです。

厚生労働省は「HACCP」の導入によって、日本の食品の輸出を後押ししていきたいとしており、今後、運用方法を業界団体などと協議し、必要な法律案を再来年の通常国会に提出する方針です。