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サーバやストレージなどで構成されるITインフラの姿がここにきて変わりつつある。キーワードは「Software-Defned Infrastructure(SDI)」だ。果たして、どのように変わりつつあるのか。
「当社はこれまでサーバやストレージなどハードウェアの単体売りが中心だったが、これからはソフトウェアを組み合わせた統合型製品に注力していきたい」
レノボ・ジャパンの橘一徳データセンター・ソリューション事業本部 副事業本部長兼製品統括本部長は、同社が先ごろ開いた新製品発表会でこう強調した。IBMからx86サーバ事業を買収して以来、ITインフラを担う製品群を拡充してビジネスを展開してきたレノボとしては大きな戦略転換である。
レノボはなぜ戦略転換を図ることにしたのか。橘氏は図を示しながら、その理由について次のように説明した。
「図の右下にあるグラフはサーバ市場の推移を示したものだが、2014年から2020年までの年平均成長率において、レガシーサーバは9%減と縮小傾向なのに対し、HyperConvergedなどの次世代サーバは16.4%増の成長が見込まれている。さらに、図の左上にあるグラフはストレージ市場の推移を示しているが、2027年までの年平均成長率において、レガシーストレージは17.8%減と落ち込むのに対し、Software-Defned Storage(SDS)などの次世代ストレージは66.9%増と大きく成長することが見込まれている。こうした調査結果を踏まえ、当社としては成長分野に注力することにした」
そのうえで、次世代サーバおよび次世代ストレージを、レノボではSDIと呼んでいる。あらためてSDIとは何かというと、橘氏はIDCの定義をもとに「ハードウェアを抽象化し、ソフトウェアによってハードウェアリソースをさまざまな環境の変化に応じて動的にコントロールできるITインフラ」だと説明した。
では、国内のSDI市場の動向はどうか。橘氏はIDC Japanの調査結果をもとに、「2019年には1800億円を超える市場規模が見込まれている。この規模は2014年と比べておよそ3倍になる」と語った。
さらに、同氏はIDCの見解をもとに、SDIが必要とされる理由について、「第3のプラットフォーム(モバイル、ビッグデータ、クラウド、ソーシャル技術)上で生成される多種多様なアプリケーションを最適に稼働させるためには、柔軟性、拡張性、俊敏性を持ち、動的な運用を行えるITインフラが不可欠なため」と説明した。
ソフトウェアで定義されたことを示す「Software-Defned」という言葉は、「Software-Defned Networking(SDN)」を発端に広く使われるようになったが、レノボの説明を聞いていると、今後サーバ市場はストレージやネットワーク機器も合わせてSDI市場に変化していきそうだ。
橘氏は最後に、レノボのSDI製品の最大のユーザーメリットについて、「SDI製品といっても従来のx86サーバの資産を継承していることから投資保護の最大化を図れるとともに、最新技術の採用や統合型として価格性能比を向上させていることから投資対効果の最大化も図ることができる」と強調した。
この同氏の言葉通り、投資保護と投資対効果の両方を最大化できるのなら、ユーザーにとっては確かに大きな魅力だ。SDI、あるいは最近よく耳にするようになった「HyperConverged Infrastructure(HCI)」のどちらが主流の言葉になるかは分からないが、サーバ市場が大きく変貌していくことだけは間違いなさそうだ。
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