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イギリスの南西端、コーンウォールには美しいビーチが広がっている。ウィペット種のウォルナットは、ここにあるポースビーチで飼い主のマーク・ウッズさんと散歩するのが大好きだった。しかし、高齢のウォルナットは病気に勝てず、安楽死を迎えることが決まっていた。
安楽死の数日前の11月8日、飼い主のマークさんがフェイスブックにこんな投稿を載せた。
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とても悲しいことですが、私が飼っているウォルナットも18歳となり、11月12日(土)に永遠の眠りにつくことになりました。
この日、私はウォルナットを連れ、彼のお気に入りのポースビーチで最後の散歩をする予定です。ウォルナットの生きた18年間の人生はすばらしいもので、たくさんの思い出を残してくれました。
そんな彼に最高の最期の思い出を作ってあげたいと思っています。犬を愛している人、飼っている人など、ウォルナットの最後の散歩に付き合ってくれる人がいれば大歓迎します。時間は午前9時半からです。ビーチでお会いできるのを楽しみにしています。
胸が締め付けられるような「#walkwithwalnut」というハッシュタグがついたこの投稿は次々と拡散されそのシェアはあっという間に2,200件を超えた。
そして11月12日、午前9時半、ビーチに着いたマークさんは驚く光景を目にした。そこにはウォルナットの最期の散歩に参加するため、何百人もが集まっていたのだ。
ウォルナットは衰弱して歩ける状態ではなかったので、マークさんが毛布に包み、抱えながら砂浜を歩いた。
最後の散歩に参加した人は、写真やコメントでその様子をソーシャルメディアに投稿している。下記にその一部を紹介しよう。
Jarrad aka Richey :
ウォルナットのすばらしさは、この殺伐とした世界に失望していた私の人間性への信頼を取り戻してくれたこと。
Sue:
情緒的で美しい朝。少しだけ美しいウォルナットをなで、マークと短い言葉を交わすことができた。彼がやったことはとてもステキなことだと思う。
PCSO Kirsty Down D&C:
ポースビーチでの心打たれるワンシーン、何百人がウォルナットものために集まった。大勢の人がやってきて、1つになった。
ExtraSa:
ウォルナットも喜んでいるよ!
Emma Jones:
ウォルナットの様子を見たいと思って。
Polpier & Penpol:
最期の浜辺の散歩
ウッズ氏は同日の午後、フェイスブック上でウォルナットが安らかな眠りについたと報告し、集まってくれた人への感謝を述べている。
ウォルナットは午前11時56分、家族とほかに飼っている3匹のウィペット犬、ノンティ、ネルソン、チャーリーが見守る中、私の腕の中で静かに息を引き取りました。
これを書いているのは、今日、私や家族、そして何よりもウォルナットのサポートをしてくれた人への感謝を述べるためです。実際にビーチへきて一緒に歩いてくれた人、離れた場所にいてビーチへ来ることはできなくとも、同じ時間に愛犬と散歩をすることでウォルナットを想ってくれた人、本当にどうもありがとうございました。このことは一生忘れません。
ウォルナットが最期の眠りにつく前に、皆さんから届いたメッセージにあった1つの詩を読み聞かせました。ぜひ皆さんにもこの詩を読んでいただき、生きていることのすばらしさ、そして、ペットが人間に与えてくれる優しい世界を、多くの人とシェアしてください。
Beloved Dog & Owner Take One Last Walk, Surprised By Hundreds Of Dog Lovers | TIME
**詩**
今日、あなたは最も勇気のいる行動で、私を自由にしてくれました。
私のことをとても大切に想ってくれていることが伝わってきました。
私の死があなたの優しい心を苦しめたとしたら、ごめんなさい。
でも、いつかは別れを言わなければいけない日がきます。
あなたの言葉は最期の一言まで聞こえていました。
あなたの震える手が私の頭をなでてくれているのも感じていました。
今日、あなたはとても勇気ある行動を取りました。
あなたのおかげで私は自由になれたのだから。
すばらしい人生をありがとう。
私を愛してくれてありがとう。
たくさんの優しさに包まれながら最後の散歩ができたウォルナット。きっとこれからも多くの人々の心の中で生きていくことだろう。
via:elitedaily・time・abcなど
前にも記事にしたように、西洋では年老いて病気にかかり回復の余地がないと獣医が判断した場合には、飼い主は苦渋の決断の末「安楽死」を選択する。病気でつらい状態がペットを苦しめ不幸にしていると考え、その苦しみから解放してやるのが飼い主の責任だと考えるからだ。
安楽死をさせたからといって愛情が薄いということではまったくない。愛するものを失う悲しみはどんな最期であれ同じなのだ。生きとし生けるものは必ず死を迎える。
悲しいことにペットの一生は人間のそれよりも短い。更に悲しいことに飼い主はペットが何を思い何を欲しているのかを完全に理解することはできない。
所詮は飼い主の思い込みにしかすぎないのかもしれないが、どんな終わらせ方をするにせよ、ペットに対するその愛情は第三者がとやかく言うべきではないくらい崇高なものであり、唯一無二のものなのである。
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コメント
1. 匿名処理班
涙が止まらない
2. 匿名処理班
安楽死については犬の意思を聞けないところがツライとこだけど
最後の散歩は飼い主と二人きりにさせてあげて欲しかったな
3. 匿名処理班
俺のいたわんこも最後は安楽死状態
最後を選択したとはいえ今だ記憶に残るが
死を見たくないからといって愛護センター
送りにする畜生にはなりたくなかった
4. 匿名処理班
泣ける
5. 匿名処理班
人間が家族を安楽死させることや、人間が自身で安楽死を選ぶ自由と比べると、なにかもやもやする
6. 匿名処理班
いつもの日常と違うこのお祭り騒ぎを喜べる性格の犬であったことを願う
7.
8. 匿名処理班
たかが犬ッコロによ
昼から泣かすな!
9. 匿名処理班
ウォルナットも安心して逝けたに違いない
10. 匿名処理班
最後の散歩の邪魔をすんな
11. 匿名処理班
ワンコ系はダメだ、ホントに泣けてくる
12. 匿名処理班
優しい世界だ...
13. 匿名処理班
日本でも安楽死を認めてほしいとは思う。
賛否は出て当然だし反対する理由もわかるけど、
老衰して痴呆の症状が出た愛犬の介護疲れで鬱になりかけた従兄弟夫妻を見てたら、使う使わないは別にしても選択肢の一つとしてあったら…ってな気持ちになった。
14. 匿名処理班
安楽死ってほんと難しい問題だよな。
楽に死なせてやりたいってゆうのは人間の都合でしかないからね。
宗教や文化の違いなんだろうけど、自分には理解できない。
まぁ、生きられるうちは生きていてほしいって思うのも結局人間のエゴでしかないんだけどね…。
動物の気持ちが分かればいいのに…。
15. 匿名処理班
集った全ての人に、幸あれ
16. 匿名処理班
ウィペットで18歳はすごいなー
17.
18. 匿名処理班
長年連れ添ってきた愛犬を安楽死させるのは非常に辛いだろうなぁ。
辛い姿を見るのはもっと辛いのだろう。
19. 匿名処理班
昔実家で飼っていた2匹の猫は、両方共に20歳まで生きて、最後は老衰でこの世を去った。
しかし、今飼っている猫が不治の病にかかり、苦しみしか無いと分かったら……。
私は病気に闘って生きろなんて思えないから、安楽死を選択するかもしれないけど、それが最善の策だったのか?と、ずっと悩んでしまいそう。
20. 匿名処理班
まあお国柄なんだろうけど安楽死ってのがね
いや悪いとは言わない
十数年、苦楽をともにした主にこそそうする選択もあるんだろう
物言わぬ彼らの苦痛を考えたら…致し方ないかもしれない
でも釈然とはしないものがあるわな…
21. 匿名処理班
邪魔するなよ
22. 匿名処理班
こんな穏やかな顔をしているのに
安楽死が必要なんだろうか?!
もちろん獣医さんも飼い主さんも考え抜いた末の決断なんだろうけど
こんな穏やかな顔をしているなら、このまま痛みや苦しみを誤摩化し誤摩化し死を先延ばしすることはできないんだろうかと思ってしまう
23. 匿名処理班
泣いてしまったよ
24. 匿名処理班
安楽死の是非はどうであれ、この飼い主に飼われたウォルナットの18年間は幸せだっただろうなあと思う(´;ω;`)
25.
26. 匿名処理班
全ての生き物に幸あれ
この世に生まれたことを一秒でも喜べる瞬間が平等に訪れますように
またこの世に生まれてきた命に一秒でも思い遣りを持って接することが出来ますように
27.
28.