【HW】もふもふなる一日

マスター:四月朔日さくら

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
  • duplication
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~10人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
無し
相談期間
5日
締切
2016/11/01 19:00
完成日
2016/11/10 17:30

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


 ……目が覚めたら、もふもふだった。


 とりあえず、手足がもふもふで、身体ももふもふで、自分で触って確かめてみる。
 たしかにもふもふだった。
「……なんで?」
 一瞬首をかしげながらてふてふと歩いていく。足音も、心なしか可愛らしい。よくよく考えてみると、ご丁寧にしっぽもついている。
 二足歩行する獣。
 まさしくそれが、いまの姿だった。


 ――さて。
 街を見下ろしてみれば、そんな二足歩行の獣たちであふれかえっている。
 我々にわかりやすい認識でいえば、チューダのような存在ばかり、という感じだ。
 子どもたち(?)はきゃっきゃとはしゃぎ、大人たちもそれをごく当たり前に受け入れている。最初は違和感を感じていたはずの自身ですら、だんだんそれが当たり前だと思えるようになってくるくらいに。
 そう、これが、「ごくふつう」のはずなのだ。なにを悩んでいたのだろう?
 ……今日はそう言えばなんの日だっけ?
 そうだ、今日はなーんにも用事がない。
 じゃあ、のんべんだらりとすごそうかな。
 それとも、なにか楽しいことを見つけにいこうか。
 難しいことはぜーんぶわすれて、楽しいことを考えようか。

 だって今日は、なんだか素敵な予感がするのだから!

プレイング

ノーマン・コモンズ(ka0251
人間(紅)|24才|男性|疾影士
【目的】
もふんもふんなお茶会をする
【心情】
ふわふわほわほわのまったりとした時間、今日はシャルアさんとお茶会なのですよー
渋い緑茶かほろ苦い珈琲かそれとも香り高い紅茶でしますかねー
あれでも確かシャルアさんは何か……忘れてそうな気もするけどまあ大丈夫ですかねー
【同行者】
シャルア・レイセンファード (ka4359)
【行動】
海辺でお茶会
ノーマンはもふもふの白か銀色の毛並みのおおかみさんになります
マシュマロにマカロン、パウンドケーキにクッキーとあまーいお菓子いっぱい用意して
お茶もちゃんと色々用意、お砂糖やシロップにミルクしっかり忘れずに
シャルアが熱々珈琲を口にしてあちゅいーってなるのでそれをさますのにシャルアの手にしたカップをシャルアの手と手を重ねるようにしつつ支えつつ、珈琲をふーふーと息を吹きかけ冷ましてあげます
冷ましてシャルアが飲めるようになったら自分も珈琲を口にしますが
今度はシャルアが珈琲の苦さにぐえーってなってるのでシロップとミルクをいれてあまーくしてあげます
シャルアも口に出来るようになったら二人で仲良くお菓子を食べながらお話をする
台詞例
「シャルアさんにはあつあつでしたかねー、ほら、ふーふーしてあげますよー」
「可愛いシャルアさんにはブラックは苦かったですねー、これであまーくなりますよー」


アドリブ歓迎
ザレム・アズール(ka0878
人間(紅)|19才|男性|機導師
*熊のもふもふ

◆目的
一寸した悩み相談をリムネラさんに。会話に力を貰って、気持ちを切り替えて楽しみたい

◆行動
一寸でかいのか視点も高いなあ
街をのそのそと歩いていこう
ベストとスボン
でっかいテディベアーって所かな

リムネラさんこんにちは
俺だよオレオレ(どこの詐欺師だw
これって皆の無意識の願望があらわれたのかなーって思うよ
だって俺はいつも自分の非力さにもどかしさを感じてたから
アルケミは術師っていっても本職である魔術師には到底敵わない
だから前に出て戦うことも多いんだけど、純前衛職にはスキルやパッシブ能力で大きく劣る
だから強い存在に変身したのかもしれないなあ
有難う。でも自分の弱さは自分が一番良く知っているよ
工夫で何とかするにのも限界はあるからね
☆リムネラさんの反応に感謝して分かれると思う

折角強いもふもふになったんだから人の役に立ちたいぞ
・脱輪した馬車があればよいしょっで元に戻したり
・飛んだ風船を取ってあげたり
・迷子がいたらひょいと肩に乗せ、背丈を利用して親御さん探したり
・喧嘩があったら間にドーンと入って仲裁したり
・何かにハマってでれない子がいたら最悪それを壊して助けたり…

嗚呼、なんかおなかが空いてきたな
体が大きいから早くおなかがすくのだろう
川に向かって魚を獲ろう
張り手でバーン!
熊っぽいだろ(笑
焼いて食べよう
その間にもふもふも乾くと思うから…
*周りに誰かいたら分けます

日向ぼっこ気持ち良いな(もぐもぐ
天央 観智(ka0896
人間(蒼)|20才|男性|魔術師
【心情】
「おや?視点が……地面に近い?!と言いますか……四足歩行?これは……夢ですね。まぁ……特に、悪夢の類でないなら……ノンビリと、愉しんで観ていましょうか?」
「街の様子は……動物園?でしょうか……取り敢えず、構造物は……街のまま、の様……ですけれど、人の姿は見えませんね。まぁ……特に、肉食動物が草食動物を襲う様な……弱肉強食は、起きていませんし……ある意味、人らしい在り様……ですけれど。明晰夢にしては、思い通りに……とも行きませんし、これは……集合無意識的な、個人的ではない夢に……巻き込まれた、と見るべきですかね?問題は……歪虚の攻撃なのか?精霊の悪戯なのか?とか、その辺りかな?他にも、巻き込まれた覚醒者さんが……いるかも知れませんし、ちょっと……街中を、見廻ってみましょうか?」

【目的】
ノンビリと、街中……等を、散歩……と言いますか、観察……して廻りましょうか?皆さん、何をされているのでしょうね?

【行動】
※アドリヴ大歓迎(これが、夢だ……とは、自覚している感じで)

個人的に見ている夢ではない……と憶測をつけて、街(元人?)の様子とか……そういうものが、どうなっているか?
観て廻ります。

【もふもふ】
ノンビリと……自由気ままな感じの、猫……でしょうかね?(細かい所は御任せで……ネコ目辺りに、しておきましょうか?)
テオバルト・グリム(ka1824
人間(紅)|20才|男性|疾影士
右を見ても、もふもふ。左を見ても、もふもふ。
ああ、楽園はここにあったのだ……楽園?
何故俺は楽園だと思ったのだろう。こんなのはいつもの日常風景ではないか。
……昼寝のし過ぎだな。よし、散歩へ行こう。今日は何と出会えるだろうか。

■もふもふ日和
銀狼の姿になって街をてくてく歩く。
夢の中では単にぶらぶら散歩しているだけのつもりになっているけど
折角なのでリムネラ達も含めた他の皆を探してみるぜ。
だってどんな動物になってるのか見たいし。何してるか興味ある。

「今日もいい天気だな……」

無事に会えた人と挨拶と交流(いい毛並だねとか)しながら過ごして
お昼になったらご飯を食べる。何がいいかな。肉かな。それとも肉かな。
いやいやここはやはり肉だろう。よし、肉に決めた。
(ちなみに全部種類が違うお肉です。結局何の肉を食べたかは謎)

ご飯を食べたら食休み。その辺の屋根の上でごろりと横になっています。
どうやって上ったかって? オオカミには秘密がいっぱいあるんだぜ。
暫く休んだらまた散歩を再開。新しく会えた人とまた交流して
日が暮れたら家に帰って自宅の屋根の上で月を見る。

「うん。今日もいい日だった。……また見れるといいけど」

うとうとしながらそう呟いて、夢はおしまい。


アドリブ大歓迎
エルバッハ・リオン(ka2434
エルフ|12才|女性|魔術師
動物の種類は兎。
夢であることは認識しておらず、「何か忘れているような気がしますが、思い出せないのなら大したことではないですよね。さて、今日は何をしましょうか」と呟いて、散歩に出かける。

街の中を散歩しているが、特に行き先を決めておらず、その時の気分で行き先を決めている。
街の中を散歩している最中、「しかし、この光景に違和感を感じますね。何故でしょうか?」と疑問に思っている。しかし、「まあ、気のせいですよね」とやっぱり夢であることには気づかず、「今日はいろんなことから解放された気分です。よく分からないことは忘れて、リフレッシュしましょうか」と呟いて、散歩を続けている。
ちなみに、動物に変わっているおかげかは不明だが、最近、いろんな理由から溜まっていたストレスが発散されているようである。

散歩にあきたら、自宅に戻って昼寝をすることにする。
ベッドに寝転がって、「たまにはこういう日もいいですね。目が覚めたら、またいろいろと大変なことがありそうな気もしますが、今はのんびりと休みましょうか」と呟きながら、夢の中に落ちて行く。

目が覚めたら翌日になっていて、不思議な夢も終わっている。
「不思議な夢を見ましたね。でも、悪くはなかったです。さあ、今日も頑張りましょう」と気持ちもあらたに、依頼の出発準備をしている。
Gacrux(ka2726
人間(紅)|23才|男性|闘狩人
アド絡み・メルヘン大歓迎

●姿
ジャンガリアンハムスター
名前:ルクハムちゃん

●夢の中の目的
のんびり過ごす
ピクニックに行って、ハムスターフォーラムへ行きお昼寝する

●行動
手足が短いため行動が不便
基本的によちよち動く
羽二重餅の触り心地

・ピクニックのためにバスケットとお弁当を用意
ブレッドにちぎったレタス、チーズの欠片、ハムをぺぺぺと挟み、バスケットに一つ入れる
バスケットは頭の上に掲げるように持ち上げ、てくてく運ぶ

丘に行く途中、街中も通って行きましょう
屋台などで美味しい匂いが漂えば寄り道も良いですね

・ピクニック
段差ではまず段に手をつき、よいしょと短い足を上げよじ上り、コロンと転がりつつ一段づつ昇る
バスケットは振り回さないように考える
ひっくり返るとバタバタ
もし誰かが運んでくれるなら、体や頭に乗る等して移動を手伝って貰う
ピクニック場所につけば、葉っぱの形のレジャーシートを敷き、バスケットからランチを取り出してのんびりモヒモヒ食べる

足が短いと不便ですねぇ…!段差を昇るだけで一苦労ですよ
誰か手伝ってくれないでしょうか…疲れました…

・ハムスターフォーラム
キノコの形をしたお家。中は沢山のハムスターが体を休めている、いわゆる休憩所
みんな饅頭のように丸くなり集まってお昼寝している
柔らかいハムスター達の饅頭布団の間に潜り込み、もっふり眠る

あー…あったかいですねえ…(ぬくぬく
この柔らかな感触、落ち着きます…(すやぁ
ノワ(ka3572
人間(紅)|16才|女性|霊闘士
(※茶色の毛並みのボーダー・コリーイメージ)

はじめまして、こんにちは!
ノワです!

ふわふわもこもこ…耳に尻尾?
わーっ!これってわんこですか?
なんだか私、可愛くなってないですか?!
えへへ♪とっても嬉しいです♪

…あっ、もしかしてこれが俗に言う明晰夢でしょうか?
でしたら、思う存分に好きな事出来ちゃいますね!
(白衣から色々な自作の薬を取り出し)
最古の睡眠薬とも言われているバルビツール酸系の薬と
リラックス効果のあるエンジェライトを掛け合わせた
天国の扉一歩手前まで行ける程の睡眠薬とか、
コーラルとスモーキークォーツの相乗効果を利用した 
モルヒネよりも依存性のリスクの少ない鎮痛剤とか…
例え失敗してもこの姿ならなんだか大丈夫な気がしちゃいます♪

あとは身体能力の限界も元の姿とどのくらいの差があるのか、
データをとってみたいです!
思いっきり走ってみたり、木に登ってみたり、思いっきり食べてみたり…。

そうだ、こんな機会滅多にありませんし色々な人に私の薬を試してしまうのも
いいかもしれません!
…夢…なら、きっと皆さん起きても覚えてません…よね?
大丈夫、ですよね?!

アドリブ、他者様との絡み、OKです♪
あくまで行動は希望ですので、大幅な変更やカットもどうぞ!
行動等に齟齬があるようでしたら皆さんにあわせます!
宜しくお願いしますね。
シャルア・レイセンファード(ka4359
人間(紅)|18才|女性|魔術師
同行者:ノーマン・コモンズ(ka0251)

もこもこ、ふわふわ、ほわっほわの白猫さんになりますー!
綺麗な狼さんと、お茶会なのですよー
わー…マカロン、マシュマロ、お菓子もいっぱいなのです!
どれも美味しそうなので迷っちゃいますねー…んーと、んーと…
ん、迷うのでコモンズさんに選んで貰いますね!狼さん頼りです!
えっ、ちゃ、ちゃんと自分でも選びますよ!?んと、次はマシュマロとか…?
じゃあ、選んでくれたお礼にあーんします、あーん!どーぞ!

ほわー、お飲み物も用意してくれてるですかー?
流石コモンズさんですね、用意周到なのです!(ぐっ)
珈琲ですかー、あたしあんまり飲まないので、今日はチャレンジですね!
はぅっ、あちゅい…ものすごく熱かったのですよぅ…ねこじたさんなのでした…うー…

コモンズさん、一緒にふーふーしてくれるのですか?
えへへ、コモンズさん、優しいのですよー、有難うございますっ
………ぐぇー、に、苦いのですよ、ぶらっく、苦いのですよー…
ぴゃっ!?か、かわ!?可愛い…かはわかりませんが、あたしにはまだブラックダメでした…
うー…可愛いの不意打ちは卑怯なのです、むーむー
じゃあじゃあ、ノーマンさんは、かっこいいのです!
………あぅ、お名前で呼ぶの、恥ずかしかったです…
その、これから、ノーマンさんって呼んでもいいですか?シャルアって呼んでくれるので
あたしも、お名前で呼びたいなって…ダメ、ですかね?

※アドリブ歓迎
ミノル・ユスティース(ka5633
人間(紅)|25才|男性|闘狩人
■姿
コリー犬
ちょっと凛々しい感じの茶色い毛並みのコリー犬の成犬

■行動
折角なので、何時も街の人達のために忙しく働いているゲルダを誘って
気分転換に、秋の野原にでも紅葉見物がてらピクニックにでも行こうか
それとも、ハロウィンの催し物でも街で行っているのであれば、それでも一緒に見て回ってみようかと
軽く街の様子をうかがってから、彼女を誘いに

羊さんなゲルダの側に常に付き添い、かと言って彼女の自由行動を妨げない絶妙な間合いを保ち
楽しくお喋りしながら過ごす
彼女が嫌がらないようなら、彼女のふわもこな毛並みを優しく撫でてくしどいたりも出来たらいいな
玄間 北斗(ka5640
人間(蒼)|25才|男性|霊闘士
■姿
のほほ~~んとした風貌のたぬきさん

■行動
いつもどおり道化のようにおどけて、周りを笑わせたり、ほほえましい雰囲気にしたり
手品で場を和ませたり沸かせたりと周囲のムードをよくすること
みんなを楽しませたり、和ませたりすることを第一に行動

目的のためには、自分が道化となって笑われることは織り込み済
逆に、みんなが笑顔になったり、和むのであれば、自分が笑いものになるのは良いことだって想いでいっぱい

「みんなが笑顔なのが一番なのだぁ~」

リプレイ本文


 その日、世界はもふもふに包まれた。

 ――というのはともかく。
「うーん、一寸でかめなんだな、俺」
 そう言いながらベストとズボンを羽織った、まるでテディベアのような姿をしているのはザレム・アズール(ka0878)。本当は身体を動かすのも苦しい状況だが、夢の中ゆえそれはない。街をのそのそと歩き、たどり着いたのはガーディナである。
「マァ」
 そう言って目を大きく見開いたのは、ガーディナ代表たるリムネラである。もっとも、いまは毛並みの美しい白猫の姿だが。
「エエと……ドナタですっケ?」
 天然なリムネラの言葉にくすりと笑みを浮かべ、
「俺だよ、オレオレ」
 なんて、詐欺のような言葉を言うザレム。でもその声で察したのだろう、リムネラも笑顔を浮かべた。
「……これってさ、無意識の願望かな」
 ザレムの言葉に、首を傾げるリムネラ。
「俺はいつも自分の非力さにもどかしさを感じてたから。職業上仕方ないんだけどさ、だから強い存在になりたかったのかなって」
 リムネラは少し考えて、そして微笑む。
「強くテモ弱くテモ、自分を見失わないコト……が、大事デスよ」
「……まあね。でも自分のことは自分が一番知ってる。折角こんな姿なら人の役にも立ちたいな、もっと」
 自分を求める声を探す為、ザレムは礼を言ってユニオンを出た。

(……視点が地面に近い……と言いますか、四足歩行?……でも、悪夢の類でないなら、のんびりと楽しみましょうか)
 そんなのんびりと歩き出したのは三毛猫と化した天央 観智(ka0896)、こちらもいつも通りのマイペースである。頭部にちょこんと帽子をのせ、いつもよりも細い、いわゆる猫目で街の様子を見回して、まるで動物園のようだと思いつつ、己の知識とつきあわせて考える。
(街はそのまま……でもヒトの姿は、ない。まるで動物園かなにかのようですね……かといって弱肉強食の現象もなく、ある意味、人らしい有り様……ですけれど、明晰夢にしては思い通りに、とも行かないし……これは集合無意識的な個人的ではない夢に巻き込まれたんでしょうか。問題はこれが何者の仕業、と言うことくらいですかね……?)
 彼ははっきりそう認識している。この点については、ザレムも同様であるが、探求者たる彼としてはそういう些細な『なんで?』が、行動力の源となる。
 そんなとき、大柄な熊がひょいとすれ違った。観智の帽子を見て、その熊は声をかけてみる。ザレムと観智は以前にも依頼で面識があるから、恐らく気付いたのだろう。
「……ああ、ザレムさん」
「と言うことは、やはり観智か。というか、随分ほっそりしてるな?」
「まあ、夢のようですし……そう言えば、随分と体格がいいですね」
「多分無意識に、普段持ち得ない能力を求めたんじゃないかな」
 そんなことを話ながら歩く。二人とも幸か不幸かこれが夢であるという妙な自覚があるので、話は通じやすい。と、ふわり、空に飛んでいくものが見えた。近くを見れば、小さなうさぎの子どもが、風船を誤って手放してしまったらしく目に涙を浮かべている。
 ザレムは大きく手を伸ばす――ひょい、とその紐を、握りしめた。
「そうか、こういうことも出来るんだな」
 ザレムは嬉しそうに笑った。普段では出来ないような『人助け』。それの出来る歓びというのは、格別だった。
 そして他にも――
(ふわふわもこもこに耳、そしてしっぽ……なんだか私、わんこになって可愛くなってないですか?!)
 明晰夢と認識しているのは、ノワ(ka3572)。彼女の場合は、明晰夢ならば思う存分好きなことができる――という歓びでいっぱいだった。いそいそと着込んだ白衣から自作の薬を取りだし、鼻歌交じりにそれらを弄り出す。
 曰く、天国の扉一歩寸前まで行けるほどの睡眠薬だったり、モルヒネよりも依存性リスクの低い鎮痛剤だったり、いかにも怪しさ満点だが、たとえ失敗したとしてもこの姿ならなんだか大丈夫だ、と思えるのだ。
 まあ、明晰夢と認識していれば、そうなるだろう。
(……はっ、身体能力の限界も調べてみる価値がありますね!)
 ノワはそう思うと、すぐさま街に飛び出した。そして――格好のターゲットを見つけたのである。つまりザレムと、観智なのだが。
 ノワは挨拶もそこそこに自分の研究を伝えると、観智も面白そうですね、と笑って頷いてみせる。こういうときに見せる彼の顔は、やはり研究者特有のそれだ。
 体力などの測定対象は、ザレム。いつもよりも圧倒的にパワーが違う彼ならば、ちょうどいい。ちょうど空腹感をもった頃だったので川へ行くと――豪快に張り手で魚を捕った。
「やっぱり身体能力は確実に向上していますね!」
 メモを取りながら、ノワが嬉しそうに笑う。観智は火をおこして、焼き魚の準備だ。自力で捕った魚を、みんなで分けて食べる時間は、至福のものだろう。


(ああ、楽園は此処にあったのだ……いや、楽園? これはいつもの風景なのに。昼寝のしすぎだな)
 ふさふさとした毛並みの銀狼――テオバルト・グリム(ka1824)は、いつものこと、というふうに街をぶらぶらと歩きだした。
 ガーディナに顔を出せば、
「おや、テオバルトさん。ちょうどお昼時で、リムネラさんのランチを買ってきたところなんです」
 そう言って眼鏡をかけた赤柴犬のジーク・真田と出会う。どう見ても数人ぶんはあろうかというランチバスケットに、折角ならどうですか、と招待も受け、のんびりと食べる昼食は格別だ。ちなみに肉である。ジークも何種類か肉を買ってきており、その中のひとつを馳走になった、というあんばいだ。なかなかに格別なものである。

 いっぽう、小柄な兎になっても相変わらずいつも通りというか、マイペースなのはエルバッハ・リオン(ka2434)である。
(……なにか忘れているような気もしますが、思い出せないのならたいしたことではないですよね……さて今日は何をしましょうか)
 そう呟きながら、街へ散歩に出かけた。気の向くままの散歩道、ふと光景に違和感を感じることもあるけれど、気のせいと結論づけてほたほたと歩いていく。ふだんから溜っていたストレスが夢の中と言うこともあって発散されているようで、いつもよりものびのびと歩いていたりもする。
 気分爽快、リフレッシュ。
 のんびりと歩きながら、ふと目にとまったのは道化らしき狸――その正体は玄間 北斗(ka5640)である。
「さてさて、次はこの箱から鳩が出てきますのだぁ~」
 手品はもちろん、どこかおどけた表情と言動で、観客をわっと笑いに誘い込む。自分が道化となるのはもちろん百も承知、みなを笑わせたいというのが北斗の信条だから、にこにこと笑顔をうかべてさまざまな方法で道行く人々を笑わせてみせる。それを見ていたエルバッハも、つい口元を緩ませた。
「ほらほら、そこのお嬢さん!」
 北斗はひょいとエルバッハを輪の中心に引き込んで笑ってみせる。突然のことにエルバッハは一瞬驚いたが、にっこりと和ませるように笑う北斗を見て、つられて笑った。
 と、その瞬間――
 ぽん、と音がして、エルバッハの耳元に咲いていたのは可愛らしいタンポポの花。沸き上がる拍手、そして溢れる笑顔。
「ほらっ、みんな笑顔なのが一番なのだぁ~」
 北斗の言葉に、エルバッハも頷いて笑った。タンポポの花のような、優しくて明るい笑顔だった。


「おや。……そう言えばゲルタは、どうしているかな」
 りりしい雰囲気を纏ったコリー犬――ミノル・ユスティース(ka5633)は、これを夢と思っているのか思っていないのか、よく分からないままに、要塞都市に向かった。――といっても夢の中、都合よく出来ていて、リゼリオから要塞都市までは実に徒歩五分という状態である。
 そちらでもやはりひとはおらず、二足歩行や四足歩行の動物たちが当たり前のように街を闊歩している。
 ミノルは以前、ゲルタと縁ができてから、ときおり顔を見せてくれるひとりである。ゲルタの『彼氏役』を演じおわってからも、彼女に心配りしてくれるという意味では、ゲルタは随分と幸せ者なのかも知れないが、なにぶん鈍感きわまりないゲルタはそういうことにまるっきり気付いていない。
「ゲルタ、久しぶりですね」
 ミノルが顔を見せると、ゲルタは眼鏡をちょんとのせた羊になっていて、それがまたどこか愛らしく見えた。
「あら、ミノルさん……? 今日は突然どうしたの?」
「いや、あなたはいつも街の為に尽力しているから、気分転換に誘いに来ました」
 ミノルがそういうと、ゲルタも纏っていた白衣をいそいそと脱いで、楽しそうにめぇ、と一声鳴いた。
「ふふ、紅葉狩りがいいですか? それとも、ハロウィンの見物にでも行きましょうか」
「どちらも楽しそう! でも、折角ならいまの季節だけ、というものがいいわね」
 ――それなら、とミノルが提案したのはハロウィンのパレード。毎年内容は変わりますからね、と笑んでみせる。
(それにしてもゲルタが羊で、俺が牧羊犬というのも、運命的なものがあるのかも知れないですね)
 牧羊犬は羊のそばにつきそうようにして存在する。かといって、その奔放な自由さを妨げるつもりもない。町中のパレードに参加したそうにしているのをやさしくなだめ、そして一寸した仮装道具なども買い与えて上げたりして、そう、これはちょっとしたデートなのだ。ゲルタにはそういう気持ちはないかも知れないが、それだけでもミノルは少し緊張する。
 やがてゲルタのふわもこの毛をくしけずってやりながら、ミノルは笑った。
「ゲルタと、またこうやって話がしたいですね。もっと」
「ありがとう、ミノルさん。そういう人がいてくれると、なんだか嬉しいわね」
 変わり者で通ってきたゲルタにとって、大切な友人――それでも、少しはステップアップ、したのかも知れない。


 ジャンガリアンハムスターの「ルクハムちゃん」――その正体はGacrux(ka2726)、流れの傭兵。皮肉屋の彼だが、今日ばかりは違う。
 ピクニックに行って、ハムスターたちの集まり……ハムスターフォーラムに参加し、昼寝をし、もふもふ生活を満喫するのだ!!
 といっても、何せハムスター。手足はみじかく、よちよちと動くことになる。それでも、ピクニックの為の準備は欠かさない。パンにレタスやチーズの欠片、ハムと言った定番を器用に挟み、バスケットにそれをひとつ入れる。バスケットをどうやって持つかというと、頭の上にこれまた器用に掲げるように持ち上げ、てとてとと歩くのである。
 向かう先は丘。でもそこにたどり着くには、街を通り抜けていく必要がある。漂ってくるいい香りに、つい買い食いしてしまいそうだけれど、なんとか我慢。それでもおなかはくうくうと鳴って、早く目的地に着きたいと思うのだ。
 そうこうしているうちにたどり着いた丘を、よいしょよいしょとよじ登り、転がりつつも確実に一段ずつ登っていく。
 てっぺんにたどり着いたら葉っぱの形をしたレジャーシートを敷いて、持ってきたランチをのんびりとかじるのだ。
 まさしく至福の時間である。
(足が短いと不便ですねぇ……段差を登るだけで一苦労……でも、いつものことではあるんですけどね)
 ルクハムちゃんはそんなことを思いながら、水筒に入れてきたお茶を飲んで一息つく。
 さあ、次はハムスターフォーラムだ。
 会場はキノコの形の可愛らしいおうち。ハムスターたちの憩いの場所だ。身体を丸めてきゅうきゅうと昼寝をしているさまは、なんだかそれだけで心癒される。ルクハムちゃんも、その中に加わって、もっふりと眠るのだ。
(やっぱりこの感触……落ち着きます……)
 うとうととしながら、ルクハムちゃん――ガクルックスは、眠りに落ちていく。


「今日はきれいな狼さんと、お茶会なのですよー!」
 そう言ってお菓子選びをしているのは、シャルア・レイセンファード(ka4359)。きれいなもこもおふわふわの白猫だ。その横にいるノーマン・コモンズ(ka0251)は、こちらもまたもふんもふんな白銀の毛並みも美しい狼である。
(渋い緑茶かほろ苦い珈琲か、はたまた薫り高い紅茶でしますかねー……?)
 そんなことを思いながら、ノーマンは同時に頭の片隅でなにかを忘れている気がするなあ、とも思う。
(たしかシャルアさんは何か……忘れてそうな気もするけど、まあ大丈夫ですかねー?)
 そんなことも気にせず、シャルアの方はお菓子選びに夢中だ。マカロン、マシュマロ、パウンドケーキ、どれもこれもが美味しそう。
「迷っちゃったので、コモンズさんに選んでもらっていいですか?」
 それなら、とノーマンが選んだのはシンプルなクッキー。シャルアもそれとは別に、マシュマロもどうですか? と嬉しそうに笑う。
 選んでくれたお礼にあーんしますよ、と笑うあたり、マイペースな彼女らしい。
 飲み物の担当はノーマン。お砂糖やシロップ、そんなものも忘れずに。
「さすがコモンズさん、用意周到なのです!」
 嬉しそうに言い、ふだんは飲まないからと珈琲をチョイスしてみるが――
「あちゅい……」
 シャルア、白猫という見た目に違いなく、猫舌さんなのであった。
「ああ、シャルアさんには熱々でしたかねー。ほら、ふーふーしてあげますよー」
 ノーマンもそれに気づき、カップに手を添えシャルアと一緒にふうふうと息を吹きかけカップの珈琲を冷ましてやろうとする。
「コモンズさん、優しいのですよー……あ、もう大丈夫そう……?」
 そして一口飲んで――こんどは口元を歪ませる。
「に、苦いのですよ、ぶらっく、苦いのです……」
 ノーマンはそれを見てくすりと笑いながら、すっとミルクやシロップを注いであげる。
「可愛いシャルアさんにはブラックは苦かったですかねー。ほら、これで甘ーくなりますよー」
 そんな風に言われたシャルアは、顔をわずかに染める。
「か、かわ、可愛い、の不意打ちは、卑怯なのです、むーむー! じゃあじゃあ、ノーマンさんは、かっこいい、のです……って、あぅぅ、お名前で呼ぶの、恥ずかしかったのです……」
 するとノーマンは、くすりと笑ってそんなシャルアののど元を撫でる。
「そんなこと気にしないでいいんですよー、シャルアさん」
 ノーマンの言葉に、シャルアはわずかに勇気をもらったようで、小さくつばを飲み込んで、そして問いかけた。
「……ええと、それじゃあ、これから、ノーマンさんって呼んでもいいですか? いつも、シャルアって呼んでくれているので、あたしも、お名前で呼びたいなって……ダメ、ですかね?」
「いいえー? 喜んで、ですよー」
 ……やっぱりティーパーティは、皆の心がほっこりするものになるようだ。


 やがて夜。空にはぽっかりと月が出ている。
 屋根にひっそりと登って、テオバルドはそれをうっとりと眺める。
「うん、今日もいい日だった。……また、見られるといいけど」
 うつらうつら、口からこぼれ出る言葉は、夢の終わりを示しているのか。
 そのまま眠りにつく狼。

 おやすみ、また明日。
 なんてことのない毎日がまた待っているけれど、きっと今日の思い出は、どこかでだれかと繋がっているから。

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重体一覧

参加者一覧

  • まめしの伝道者
    ノーマン・コモンズ(ka0251
    人間(紅)|24才|男性|疾影士
  • カム・ラディの守護戦士
    ザレム・アズール(ka0878
    人間(紅)|19才|男性|機導師
  • 蒼の魔術師
    天央 観智(ka0896
    人間(蒼)|20才|男性|魔術師
  • 回憶の映影
    テオバルト・グリム(ka1824
    人間(紅)|20才|男性|疾影士
  • 籠絡の美少女
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    人間(紅)|18才|女性|魔術師
  • ゲルタの彼氏?
    ミノル・ユスティース(ka5633
    人間(紅)|25才|男性|闘狩人
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ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
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2016/11/01 07:04:10