ラインホルト・フリードリヒ
※これは完全なるトランペットの専門記事なのでトランペットやらない人には意味不明な記事だと思うので、とりあえずトランペットの歴史の記事でも読んでみてください。
ラインホルト・フリードリヒといえば言わずと知れたドイツの巨匠で、ミュンヘン国際コンクールに優勝し、ルツェルン祝祭管弦楽団で故アバドとも演奏した名手で現在はカールスルーエ音楽大学の教授です。
オーケストラプレイヤーでもありますが、ソロも本当にすごくて、先生としてもすごい。
とっても豪快でエネルギッシュな人。
彼がトランペットを始めた理由は
「ブランデンブルク協奏曲第二番を吹けるようになりたいから」というものだったらしく、見事に実現しています。
バッハのブランデンブルク協奏曲はとにかく音が高い難曲で、本当に演奏が困難な曲です。オーケストラのトランペットの首席の契約書に「ブランデンブルク協奏曲第二番を演奏するか」というチェック項目があるほど。
それがこの曲。
なんだか口笛を吹くように楽々吹いていますがこれはとてつもなく難しいです。トランペットの高音の難しさは例えるのが難しいですが、男性が常にハイトーンボイスで歌っているような…B'zのウルトラソウル的なキツさがわかりやすいかも!笑
使っているマウスピースは?
マウスピースはくちびるを当てる部分なわけですが、どう見てもこれはBachやYamahaの普通の形ではありません。
なんじゃこりゃと思って調べてみると、どうやらこれは日本のマウスピース職人でいらっしゃる亀山さんの”フリードリヒモデル”というカスタムしたものらしいことがわかりました。
Toshiマウスピース
亀山敏昭さんという方は、世界を代表するマウスピース職人さんです。
モーリス・アンドレやハンス・ガンシュなどの本当に世界中のトッププレイヤー達が彼とカスタムマウスピースを作り演奏していました。
もちろんドイツでもとても有名で”亀マークのToshi”といえばみんな知っています。
日本の職人さんの技術というのは本当に素晴らしいです。とても誇らしい気持ちになります。
そしてフリードリヒも亀山さんのもとにマウスピースの製作依頼に来たそうです。
ブランデンブルクを吹くためのマウスピース
ということで完成したものがこれです
リムのサイズは7Eに近くバックボアはXを少し広げたくらいなんですが
くちびるに当てた感じは結構大きいと思うと思います。
そして浅いですが、高音域になっても音が散ることもなくしっかりとなります。
シルキーが合わないという方にはおすすめです。
試奏用に送ってもらうということは基本的にできませんが、亀山さんのホームページから直接コンタクトをとって制作を依頼すれば1ヶ月ほどで作ってくださいます。
亀山さんは学生の僕にもとても優しく接してくださる素晴らしいお方…
ぜひ一度浜松の工房を訪れてみるといいと思います。
こちらがホームページ。
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