中国 習国家主席 ネット規制を改めて正当化

中国 習国家主席 ネット規制を改めて正当化
インターネットの通信の規制をめぐって国際社会の対応が分かれるなか、中国で開かれた国際会議で習近平国家主席がネットの規制を改めて正当化し、各国による規制は相互に尊重されるべきだと国際社会に訴えていく姿勢を示しました。
インターネットの通信の規制をめぐっては、日本や欧米などが国境を越えた自由な情報のやり取りを確保すべきだとして慎重であるのに対し、中国やロシアなどは治安維持などの観点から規制を正当化しています。

中国政府は16日、東部・浙江省でインターネットをめぐる国際会議を開き、習近平国家主席がビデオメッセージを寄せ、「ネット主権の理念を堅持し、グローバルなネットの管理を公正で理にかなった方向に推進する」と述べました。

中国が主張する「ネット主権」とは、国内のネットの規制は内政問題でほかの国は干渉すべきではないとする考え方で、習主席の発言は、ネット規制を改めて正当化するとともに、各国の規制は相互に尊重されるべきだと国際社会にアピールしていく姿勢を示したものです。

中国は先週、情報統制の一環として「インターネット安全法」を成立させるなどネット規制を強化していますが、日本や欧米などは警戒感を強め、16日の国際会議にも高官を派遣しておらず、双方の立場の違いが際立つようになっています。