スポンサーリンク 結婚式の準備期間が1番ケンカするんだそう 2016/11/17 2016/09/07~オーストリア②, ■彼女と世界二周目■ 2016年11月6日(日曜日)【オーストリア】 シュピッツ朝からしんしんと雨がドナウ川に降り注いでいる。シュピッツの村は静かに初冬の冷たさの中にうずくまっていた。この雨でおそらく紅葉の葉っぱも結構散ってしまうだろうな。結婚式は木曜日。あと4日後。変わりやすいバッハウの谷の天気なので、週間予報もあてにはならないけど、日ごと気温が下がっていってるのは確か。結婚式の前後は最低気温がマイナスになる。今さら式の時期のことを言ってもしょうがないので、ひたすら当日に雨が降らないことを願うのみだ。雪も。晴れてくれたら完璧なのになぁ。ていうかあと4日後ってウケるなぁ。はっ!!!!あと4日後に結婚式だと!!!!!俺が結婚!!???結婚ってなんだっけ!!??えーっと確か……………結婚生活↓暖かい家でふかふかの布団で寝る俺たち↓住所不定結婚生活↓安定した給料のある仕事俺たち↓超無職ウヒョウ!!親戚のおじさんかかってこい!!嘘です…………あんまり問い詰めたりしないでください…………泣いてしまうから……………なんてことはまったく思っておらず、今のところ俺とカンちゃん、超ポジティブ。毎日が充実してて、やりたいことがやれて、お金も貯蓄し、大好きな人と毎日くっついていられている。これ以上ない、マジで。結婚してもきっと何も変わらない。日本に帰って籍を入れたらいろいろと書類上のことが変わって、ある程度世帯主としての責任というやつもでてくるんだろうけど、大事なのは2人が仲良く前向きでいられることだ。そして俺たちの周りにはそれを支えてくれ、励ましてくれ、勇気付けてくれる仲間がたくさんいる。なんの不安もない。よっしゃ!!親戚の口うるさい頭こり固まったおじさんかかってこいや!!!!というわけで今日は家にこもってひたすら結婚式で使う小道具たちを作る内職作業をしたり、式やパーティーの細かい打ち合わせ。式場への入場だとか、挨拶のタイミングだとかそんなやつだ。カンちゃんはこうした流れをとても大事にしていて、グダグダにならないようにピシッと決めてしまいたい人。でも俺は、心配しなくてもどうにでもなるよというタイプ。もちろん投げやりになったり何も考えてないわけではなくて、ちゃんと先を読んで、計算して、いくらでもやりようがあると判断してのこと。臨機応変にやればいいことだ。でもカンちゃんはキッチリ決めておかないと不安になる。その考え方の違いで時折ぶつかるときがある。といっても声を荒げての喧嘩ではなく、意見が分かれたり、どうしてわかってくれないかなぁとお互いに不満を感じてしまうということ。ウェディング業界にいたカンちゃんの話によると、この結婚前の準備期間が1番ケンカをよくする時期なんだそうだ。それでマリッジブルーになる人も多く、ひどくなると結婚を取りやめたりってカップルもいるんだそう。結婚式はお互いのことだ。2人が一緒に取り組む大きな大きな仕事。なのでお互いが同じくらいの真剣味で取り組まないと、相手との温度差に違和感を感じてしまうはず。もちろん少し不満は感じても、俺とカンちゃんは仲良しなのでマリッジブルーにはならずにすんでる。その不満が後々大きくなっていずれ爆発するんだよ………我慢することが結婚生活なんだよ…………って言いたい人もいるだろうけど、だいたいこれから結婚しようという夢と希望にあふれた人たちに、結婚なんてなぁ、ってネガティヴなことを言うのってやめたほうがいいと思う。うちの親も、カンちゃんのご両親も、どちらもとっても素敵な夫婦だ。今でもすごく仲がいい。カンちゃんのお父さんお母さんはお互いのことをちゃん付けで呼んでいる。お手本とすべき素敵な夫婦が1番近くにいるんだから、俺たちもそうなれるようにお互いいたわりあおう。夜になり、近くのお城で行われているクリスマスイベントに出かけていたイングリッドおばちゃんとレイモンドパパが帰ってきた。2人もまた、超素敵な夫婦。どちらかが家を出るときは必ず熱いキスをしてから出かけている。いいなぁって思う。ヨーロッパではヨボヨボのお爺ちゃんお婆ちゃんになっても、杖をついて手をつないで歩いている。すごく仲良しだ。世の中、離婚する人も多いけど、生涯連れ添う夫婦はその何倍もたくさんいるんだもんな。いつまでもいつまでもカンちゃんのことを可愛がっていたいな。