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“なし票”は「『支持政党なし』への投票ではない」 同団体側の請求棄却 東京高裁

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“なし票”は「『支持政党なし』への投票ではない」 同団体側の請求棄却 東京高裁

 今年7月の参院選比例代表で、無効票とされた「なし」「政党なし」などの投票(なし票)が有効とされていれば議席を獲得できていたとして、政治団体「支持政党なし」と佐野秀光代表が国側を相手取り、最下位で当選した自民党議員の当選無効を求めた訴訟の判決が16日、東京高裁であった。野山宏裁判長は「なし票が同団体を支持した票だとはいえない」とし、原告側の請求を棄却した。

 原告側は「『支持政党なし』の存在や名称は世間に周知されており、投票は有効だ。投票が有効であれば最下位で当選した自民党議員の票を上回っていた」などと主張していた。

 しかし野山裁判長は「投票したい政党や候補者がいないという趣旨で、なし票を投じた有権者が多数いると推定できる。有権者の意思が明確でない投票を有効とすることは許されない」と指摘した。

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