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【サッカー】

ハリル監督、本田、香川、岡崎の同時先発外し 大胆采配で勝利呼ぶ

2016年11月16日 紙面から

日本−サウジアラビア 前半、先制ゴールにサムズアップポーズをするハリルホジッチ監督(中森麻未撮影)

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◇ロシア杯アジア最終予選 日本2−1サウジアラビア

 ハリル監督は身を呈して闘い、「エクセレントではないが、いい勝利」を手に入れた。前半45分のPKでは両チームが小競り合い。ベンチを飛び出して参戦したが、火種は残っていた。ハーフタイムでロッカールームに引き揚げる時、サウジの選手と再び言い争って“場外乱闘”。この試合にかける思いが過激行動となって表れた。

 負けはもちろん、引き分けでも解任問題が再燃したであろう一戦で、機動力を駆使して首位サウジをねじ伏せた。所属クラブで出場機会の少ない本田、香川、岡崎をベンチに。そして、前線には最終予選で初先発となる大迫、久保を並べた。「今日の試合は今日良い選手を選んだ」。原口を含め欧州で常時試合に出場、活躍する選手を選択した攻めの采配が奏功。“チルドレン”が驚異的な運動量とスピードで勝利をプレゼントした。

 アルジェリア代表監督時代(2011〜14年)も思い切った世代交代を図ってW杯16強入り。10年W杯南アフリカ大会で攻守の柱だった4人を14年W杯ブラジル大会のメンバーから外した。アフリカ予選では当時国内組だったスリマニ(現レスター)を積極起用し、7戦5発と大ブレーク。日本でも過去4戦で漂っていた閉塞感打破に同じ手法を用いた。

 試合後のロッカールーム。指揮官は選手にこう告げたという。「(欧州でプレーできず)準備できていない男がいれば、先発から外すことはちゅうちょなくする」。W杯出場圏内の2位に浮上した闘将は、チーム内にも競争のゴングを鳴らした。(占部哲也)

 

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