チームワークは
4つの要素で決まる

力を発揮させる環境をつくるために

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今日のチームは、以前よりもはるかに多様(Diverse)であり、分散(Dispersed)していて、デジタル(Digital)で動的(Dynamic)である。ところが、この「4Dチーム」であっても、チームを機能させ、力を発揮させる要素は、以前と変わらない。その要素とは、同じ目標に向かわせる「絶対的な方向性」があり、「強力な構造」を持ち、適切な報酬システムや十分なリソースなど「支えとなるコンテキスト」があることだ。そして、多様性や物理的な距離によりアイデンティティを見失いがちな4Dチームには、さらに「共通の思考様式」という要素も必要になる。
『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』2016年12月号より1週間の期間限定でお届けする。

デジタル化、グローバル化で
複雑化するチーム

 今日のチームはかつてのチームとは別物だ。以前よりもはるかに多様で、分散していて、デジタルで、動的である(そしてメンバーの入れ替わりも激しい)。チームが直面する課題も以前とは異なるが、その成否を決めるのはやはり、コラボレーションの基本要素である。

 チームの有効性の基本を解き明かしたのは、組織行動学の第一人者であるJ・リチャード・ハックマンだ。彼は1970年代からチームの研究に取り組み、40年以上の調査を経て、コラボレーションに最も大きな影響を与えるのはチームメンバーの性格、態度、行動スタイルではないという画期的な洞察を導き出した。チームが成功するために必要なのは、ある種の「力を発揮させる要素」である。

 我々の独自調査(囲み「調査について」を参照)の結果、ハックマンが提示した要素の中の3つ──絶対的な方向性、強力な構造、支えとなるコンテキスト──が、依然としてチームの成功に極めて重要であることがわかった。むしろ、これら3つの条件に注目することがいままで以上に求められている。しかしその一方で、今日のチームが組織を蝕む2つの問題──「私たち対彼ら」という思考スタイルと情報の不完全さ──に悩まされがちなこともわかっている。これらの落とし穴を克服するためには、4つ目の要素として、「共通の思考様式」が必要だ。

 リーダーが知っておくべきポイントはこうだ。チームが直面する課題はますます複雑さを増しているものの、チームの成功を大きく左右する要素は意外に少ない。これらの要素がどのようなものかを知り、それを適切な状態にすることに注力することで、マネジャーは大きな見返りを得ることができる。

力を発揮させる要素

 それでは、多様(Diverse)・分散(Dispersed)・デジタル(Digital)・動的(Dynamic)という特徴を持つチーム──我々はこれを4Dチームと名付けたい──の優れたパフォーマンスを支える環境は、どうすれば生み出せるのだろうか。詳しく見ていこう。

調査について
 我々は過去15年にわたり、現代のさまざまな環境に置かれたチームやグループを研究してきた。世界的な組織で9件の大規模研究プロジェクトを実施し、チームリーダーやマネジャーを対象に300回以上のインタビューと4200件以上の調査を行った。
 研究に参加したのは、ソフトウェア、専門的サービス、製造、天然資源、消費財をはじめとする多様な業界で、商品開発、営業、オペレーション、財務、R&D、経営などのプロジェクトに取り組むチームである。
 さらに我々は、延べ数千人のチームリーダーやメンバーを対象に、チームの有効性に関する幹部向け教育セッションを実施してきた。彼らのストーリーや体験も、我々の思考を形づくってきた要素の一部である。
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