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【政治】

長時間労働への罰則強化を 4野党が労基法改正の修正案提出

 民進、共産、自由、社民の野党四党は十五日、違法な長時間労働の罰則強化を新たに盛り込んだ労働基準法改正案の修正案を衆院に共同提出した。

 修正案は使用者が原則として労働者に一日八時間、週四十時間を超えて労働させてはならないと定めた労基法三二条に違反した場合の罰則を、現行の「六カ月以下の懲役または三十万円以下の罰金」から「一年以下の懲役または五十万円以下の罰金」に引き上げる。

 改正案は四月に民進など野党四党が提出。労働時間延長の上限規制や一定時間以上の継続した休息時間を義務付ける「インターバル規制」の導入などを盛り込んでいるが、審議入りしていない。電通の女性新入社員が過労自殺した問題の発覚を受け、長時間労働是正の実効性を高めることを目的に改正案の条文を一部修正した。 (中根政人)

◆過重労働防止 経団連が要請

 経団連は十五日、電通の新入女性社員が過重労働で自殺した問題に関連し、経営トップが強いリーダーシップを発揮して過重労働防止の取り組みを徹底するよう、会員企業約千三百社に文書で要請した。経団連の榊原定征(さだゆき)会長は今月七日の記者会見で「トップが主導して、長時間労働の徹底した是正を進めることを訴えたい」と述べていた。経団連が長時間労働の解消をめぐって文書で要請するのは極めて異例。

 要請書は「過労死は絶対にあってはならないことで、経営トップが先頭に立って、管理職も含めた社員の過重労働の防止対策に取り組まなくてはならない」と強調。自社の実態に合った「働き方・休み方改革」に強力に取り組むよう呼び掛けた。

 

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